1442:事例を聞かされよう。
ん?
よく考えたらさっき「単体なら危なくない」みたいな事を言ってたけど、群れなくても【妖精】くらいなら普通に殺せるんじゃないか?
いや、【妖精】を殺せない生き物なんてのを見つける方が、よっぽど難しいだろうけどさ。
「ちなみに一応だけれど、腕次第では普通に斬る事も出来るわ」
「あー……」
達人の業とかそういうやつかな……?
「とある流派では、その子達を斬れる様になって初めて一人前と認められるそうよ?」
なにその超人の集まり。
いや、出来そうな人は何人も見てるけどさ。
「うふふ。斬られる側からしてみれば、良い迷惑よねぇ」
あぁ、それは確かにそうかもしれない。
小鳥さんもうんうんって頷いて…… かわいいなおい。
まぁそもそも君たち魔物なんだから、それが無くても殺し合う関係なんだけどね。
「それと、過去に一度だけなんだけど……」
「何か有ったんですか?」
「何がきっかけだったのかは未だに解明されてないのだけれど、びっくりするくらいに大量発生しちゃった事が有ってね?」
「……具体的には?」
「そうねぇ…… 大体、この街全体よりも少し大きいくらいの範囲かしら?」
「びっくりなんてもんじゃないですね……」
……普通は一メートルくらいの範囲を数百匹くらいが飛び回ってるんだよね?
高度は据え置きだとしても、密度が同じなら単純計算で数千倍の二乗…… 億単位の魔物の群れ……?
「いくら炎で簡単に減らせるとは言っても、流石にその数だとキリがなくてね」
「そりゃそうですよね」
次から次へと来るだろうし、下手したら自分や周りも巻き込んで大変な事になりそうだし。
海外の災害でたまーにあるらしい、火炎竜巻みたいな地獄絵図が起きそうだよ。
「結果として大きな街が三つ、地図から消える事になったわねぇ」
「完全に災害ですね……」
大変な出来事だと言うべきなのか、そんなのが出てきて三つで済んで良かったって言うべきなのか。
いや、普通は前者なんだろうけど。
後者は思ってもあんまり言わない方が良いやつだな。
多分、街と街の間に有る小さい村とかも被害に遭ってるんだろうし。
「うふふ。まぁ高位種族の気まぐれに比べれば、それほど大した事じゃないわ」
「あー……」
確かにこの世界だとそうなんだろうけど、人の配慮を完全に無かった事にしたな。
まぁここに居るの、私達とジェイさんと小鳥さんだけなんだけど。




