1414:訓練して待とう。
「まったく…… いつも言っているでしょう。少しは落ち着きなさいと」
「はぁい」
反省しましたーって顔してるけど、多分これもいつもなんだろうなぁ。
まぁうん、元気なのは良い事なんだけどね。
さて、お説教は一言で終わったみたいだし、こっちも挨拶しておこう。
「こんにちはー」
「いらっしゃい。貴女がロシェさんね?」
「あ、はい」
あぁ、ティアーナさんの所に話が行ってるなら、当然フミさんも聞いてるか。
この分だと一応ジェイさんにも伝わってるかな?
「私はフェルミ。よろしくね」
「よろしくお願いしまーす」
お互いに軽く挨拶をして、詳しい事を話しましょうと別室へ。
ティアーナさん、また後でねーってこっちに手を振ってないでさっさとついて行かないと、またフミさんに怒られるよ?
「さて、それじゃ私達はいつも通り練習でもしてようか」
「そうですわね。皆様はどうなさいますか?」
皆様?
ってあぁ、ぴーちゃん達か。
後ろで見てるかのんびり休んでるかだろうなって、勝手に判断しちゃってたな。
「ん? やってみたいの?」
シェラが私の持った銅板と工具を、おもしろそーって顔で見てる。
まぁ道具も素材も有るから、試してみるのも良いんじゃないかな。
【妖精】用の品だから、シェラにはちょっとだけ小さいかもしれないけど。
……そういえばシェラ、フミさんには突撃して行かなかったな。
流石に空気を読んだんだろうか。
ちまちまこんこんと地味-に叩いていって、お手本を再現できるように頑張っていく。
ここはもうちょっと強めに、かな?
カトリーヌさんはどうせ私より上手いだろうから良いとして、シェラの方は……
おー、意外とちゃんと出来てる。
「ぴ」
何やらぴーちゃんが指示らしき声を上げて、シェラがなるほどーって顔で調整していってる。
ん?
もしかして一番慣れるのが遅いの、私なのでは?
……いや、まぁやたらと高性能な人とやたらと高性能な召喚獣の子たちだし、私が置いてかれるのは何も不思議ではないんだけどさ。
私、特徴ってデカいとか顔怖いとかくらいな一般人だし。
……ご近所さんとか同じ学校の人達とかにいやいやいやって顔されそうだけど。
とりあえず、速攻で追い越されるとご主人様の威厳がちょっとアレなので、少しでも遅らせる為に頑張るとしよう。
多分全力でやってもあんまり変わらないと思うけど。
「ふぅ、できたー」
ん?
あぁ、呟いただけか。
種族特性……って言うと大袈裟な感じだけど、小さい声も普通に聞こえちゃうんだよね。
「あ、そうだ。……妖精さん妖精さん、ちょっと良いかな」
「はい?」
なんか微妙に間が空いたと思ったら、こっちの手が止まるのを待ってたのか。
私の場合、ちょっと叩いてはチェックしての繰り返しだから、少し待つだけで声をかけるタイミングが出来るもんね。
まぁとりあえず、なにやら呼ばれたので道具を置いて羊さんの所へ行ってみよう。
あ、シェラ達はそのままやってて良いからね。




