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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1396/3908

1396:口上を遮ろう。

「あぁ、いらっしゃーい」


「どもー」


 今日も笑顔で迎えてくれるおばちゃんに、こちらも笑顔でお辞儀を返す。


「今日は白い子はお留守番かい? と、そちらさんは初めましてだね」


 ん?

 あぁ、知ってるってだけで別に面識はなかったのかな?



「どうもー。ロシェって言いまーす」


「聞こえてませんけどね」


「あ、そっか」


 皆して【聴覚強化】取っちゃってるから忘れがちだけど、普通は私たちの声は聞こえないからね。

 いや、まぁついさっきパーティーメンバーに中継してたんだから、今のは本当にただのうっかりだろうけど。



 ん?

 なんか今……


「そういう時には私にお任せ! 呼ばれて飛び」


「いや呼んではいないですけど」


「反応早っ!? せめて最後まで言わせてくれても良いのにー」


 驚いてつい咄嗟にツッコんだけど、別に最後まで言い切ってくれても良いんだぞ。

 スルーするけど。


 っていうか兎さん、どこに潜んでたんだ。

 出てくる直前にザッて踏み切る様な音がしたから、そこらで待ち構えてたんだろうけどさ。



「まぁそれは置いといて。それじゃお願いできますか?」


「はーい」


 テンションにはついて行けないけど、居てくれると助かるのは事実なんだよね。


「……濃いねぇ」


「否定はしませんけど多分聞こえてますよ」


 おばちゃんにロシェさんの挨拶を伝えてる兎さんのウサ耳が、微妙にこっち寄りに向いたし。

 まぁ別にけなしたりする様な感じではなかったし、聞こえても問題無いんだろうけど。


 あと今日は普通の服だから、前よりはまだまともだしね。



「はいよ、ロシェちゃんね」


「ちゃん付けされる様な歳でも…… まぁ上から見れば誤差かぁ」


 よろしくねと続けるおばちゃんに軽く頭を下げつつ、ちょっぴり困惑気味の呟きを漏らしてる。


 でもまぁうん、それはそうだろうね。

 される様なとか言うなら、私なんて間違いなくされない側だし。

 理由は別だけど。


 むしろされるされないじゃなくて、他人に名前を呼んでもらえないレベルなんだけどさ。



 というか二十過ぎくらいなら、逆に『様な』とか言うほどの歳でもないんじゃないかな?。

 私から見れば年上でも、おばちゃんくらいの人達から見ればまだまだ子供だろうしね。




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