1395:夢は諦めておこう。
東通りを横断して、屋台エリアを目指して中央広場を進んでいく。
ういろうちゃんは人混みは初めてだけど……
うん、当然問題無くついて来れてるな。
「しっかしまぁ、こうしてみると中々に恐い場所だねー」
「みんな解ってくれてるから、ある程度高い所を飛んでれば大丈夫ですけどね」
まぁうん、言いたい事は解る。
触れただけで即死する相手がひしめいてる訳だしね。
人が少ない場所ならともかく、ここだと相手が気付いてない可能性も有るからなぁ。
誰かと一緒でもない限り、お互いに油断しててもぶつからない様にしておくのが良いだろう。
「そういえば、普通の食べ物って食べなくて良いんだよね?」
「そうですね。まぁ全く意味が無い訳でも無いですし、付き合って食べてますけど」
ちゃんと味は解るし申し訳程度には回復するしね。
あと【妖精】が店に来ると喜んでくれるし。
というかむしろ、それが一番の理由かな?
「でもこの大きさなら食べ放題だねぇ」
「問題はこっちの力が無さ過ぎて、硬くて食べられなかったりする事ですかね」
「あー、それが有るのかぁ」
カリッカリに揚げたポテトとか、外側を何とかするところからだもんなぁ。
まぁ魔法で何とでもなりそうではあるけどさ。
切ったり削いだりするだけなら【魔力武具】っていう切れ味抜群の刃物が有るし。
「プリンに飛び込んだり……は埋まって死ぬかな……?」
「下手したら突っ込んだ衝撃で死ぬまで有り得ますね」
とろっとろのやつならともかく、ちゃんと自立する様な強度が有ると割と怪しいと思う。
まぁ衝撃で死ななくても、刺さって抜けずにロシェさんの言う通りになるだけだろうけど。
単純に考えて、自分の体の幅×プリンの奥行なんて量を食べきれる筈も無いしね。
……ん、魔力でドロッと溶かせばなんとかなるのか?
溶かしさえすれば、プリンどころか人間だって丸呑み出来ちゃうんだし。
いや、でもそれはそれでどうなんだろう。
プリンを食べた内にカウントされるんだろうか。
たぶん味はプリンのままだろうし、セーフなのか?
……そういえば、人を溶かすのは教えるべきなんだろうか。
そういう事をする生き物だって事は承知の上だろうけどさ。
やりたがるかどうかは別の話っていうか、普通はやりたがらないだろうし。
カトリーヌさんは普通じゃないからノーカウントだけど。
まぁどうせ夜になったらエリちゃんにやらされるんだろうし、その時に訊けば良いか。
いや、その前に人体実験で死んでる可能性も高いのか……?
変なの生えちゃったしなぁ。二つの意味で。
まぁうん、その場の流れで良いか。
なるようになるだろうし、気になるならロシェさんの方から訊いてくるだろう。




