1381:諦める事を教えよう。
「どうしたんですか……?」
とすんとアリア様を机に置きつつ、一応訊いてみる。
クリスも急に妙な声出した【妖精】にどういう反応すれば良いのか困り気味じゃないの。
「いやー、実は蛇ちゃんとかが好きなんだけどさー。色々問題が有ってお迎え出来なくてねぇ」
「あぁ、でっかいのを触ってみたかったと」
「そそ」
そういう意味での喜びの奇声だったか。
「問題って、やっぱりご飯とかですか?」
冷凍のネズミとかウズラとかを解凍してからあげなきゃだし、慣れないと精神的なハードルは高そうだよね。
卵とか人工飼料のペレットとかを食べてくれる子も居るらしいけど、種類や個体によるだろうし。
「それもあるんだけど……」
「ん?」
「単純に、家族が爬虫類怖いって理由が一番」
「あー」
それは仕方ないなぁ。
部屋で飼うにしても、嫌いな人からしてみればそれでも抵抗は有りそうだ。
「むにー。あ、くすぐったくない?」
……好き放題ぷにぷにしてる様に見えて、一応気は遣ってるんだな。
だいじょーぶですって頷いてる。
おっと、あっちを見てないでそろそろ集中しないと。
同じ大きさに戻すのは地味に難しいぞ。
「もう少しだそうだ」
「はい? あぁ、本当ですね」
こんなもんかなーって思って一旦流すのを止めたら、ロシェさんの頭の上からもうちょっとーとラキが合図を送ってきてた。
よくこの距離で判断できるな。
いや、まぁ何も無いところならともかく、私の手とかの比較対象が有るんだからそこまで難しくはないのか。
というか多分自分で言わなかっただけで、アリア様自身も解ってるよね。
普通のサイズでこの精度の家とかを作れるんだから、自分が触ってる指の大きさの違いくらい一瞬で判別できるだろうし。
「しっぽー」
……あっちは何をやってるんだ。
クリスのしっぽ?でほっぺたぺちぺちしてるけど、露骨に「どうしよう……」って顔になってるぞ。
嫌がってはいないみたいだから、止める必要までは無さそうだけどさ。
あ、こっち見た。
うん、「何だこの【妖精】……」くらいに思っておけば良いと思うよ。




