1368:きりの良い所まで済ませよう。
「あ、ついでに何個か小さいのを渡しておきますんで、後で適当に食べてもらえれば」
「ありがとー」
魔法関係の訓練をやるのはもうちょっと後になるだろうし、それまでにもお腹は空くだろうからね。
まぁその辺の空き地に行けば、草はいくらでも生えてるんだけど。
……カトリーヌさんがいつの間にか微妙に近づいて来てるけど、私が追加分を渡し忘れた時の為なんだろうか。
いや、そっちは自分が出そうと思ってたのに、先に私が出しちゃったって感じだな。
まぁどっちでも良いんだけど。
「さて、そろそろ良いかな?」
「ういー。んじゃこれだけ一杯にしちゃおう」
あぁ、微妙に余裕が有るな。
別に良いんじゃないかとは思うけど、きりの良いところまでやりたいってのも解る。
とりあえず自分の分を瓶に放り込んでおいて、配布分を追加して待ってれば良いか。
あれくらいなら数回分程度の時間差だし。
「お待たせー」
「はーい。あ、ボウルは【吸精】で消しちゃって良いですよ」
最後の蜜を入れる時に消しちゃえば丁度良かったんだけど、言うのを忘れてたな。
まぁくっついてる蜜が無駄になるとは言っても、そんなのはごく僅かだから気にする必要も無いしね。
「それじゃモニカさん、今日もありがとうございました」
……おお、モニカさんがお辞儀をする動きを利用して、ういろうちゃんが滑らかに地面へ降りていった。
よくわからないけど息が合ってるな。
「あ、でもどうせ家に寄るんだから、中までは一緒なのか」
「ですわね。家具を発注するにも、間取りの確認は必要でしょうし」
解散する様な挨拶をしたけど、まだ少し一緒だったな。
まぁ何か問題が有るわけじゃないけど。
……というかシェラとういろうちゃんは、なにお互いにもふんもふんと体当たりしあってるんだ。
楽しそうだけど、私も混ぜろとは言えないのが悲しいところだな。
大きさ自体はそこまで変わらないとはいえ、こっちの基準に換算したら両方とも一トンくらいは有るだろうからなぁ。
そんなのがもふっとぶつかり合ってる所に挟まれたら、最低でも骨折以上の大怪我は必至だろう。
下手に即死しない可能性が有る分、普通の事故より余計に厳しいよ。
まぁもし混ざりに行ったとしたら、お互いにすっごい気を遣って最適な挟み具合にしてくれるかもしれないけど。
でもそれはそれで、元気に遊んでるところを邪魔してる様なものだしなぁ。
せっかく楽しそうにわちゃわちゃしてるんだから、可愛いなぁって眺めてるくらいでちょうど良いだろう。
というか今はそこまで暇でもないし。




