1366:搭乗してみよう。
「まぁそれは置いといて。作業したい時は園内でお仕事してるモニカさんに声をかけてくれれば、こうして手伝ってもらえますんで」
「ほい。っと、溢れる溢れる」
おや、目算を誤ったのかな?
ギリギリまで溜まったボウルを傾けない様に気を付けながら納品しに行ったな。
私のも割と一杯になってきてるし、あんまり重くない内に行っておくか。
「あ、そうだ。蜜の使い道なんですけどもう一つ」
「ん? あー、市場で売ってるやつだっけ」
「ですね。ただあれ、【純魔法】でカプセルを作らないと、持ち運ぶのが大変なんですよね」
「まぁ…… うん、だよねぇ」
こんな感じで、と魔力で個包装してみせる。
別にむき出しでも保管できなくはないんだけど、入れる時も出す時も手がべったべたになるからね。
「うぇっ?」
「はい? ……あー」
ロシェさんが唐突に変な声を出すから何かと思ったら、いつのまにやらモニカさんの頭の上にういろうちゃんが乗っかってる。
どういう状況なんだ、あれは。
「えーと…… なんというか、ごめんなさい」
「いえ、こちらから望んだ事ですのでお気になさらず」
まぁうん、ちょっとそんな気はしてたよ。
流石にシェラは登れないからなのか、近くをとっとこ駆け回っては思い出したかのようにもふりもふりと体当たりを繰り出してるっぽい。
モニカさんがうっかり蹴ったりするなんて事は無いだろうからそこは安心だけど、移動の邪魔にならない様には気を付けるんだよ。
まぁ相手はモニカさんだし、逆に移動の邪魔をする方が難しいだろうけど。
それにしても、乗せてる方も乗ってる方も大したもんだなぁ。
いくら小っちゃいとはいえ、なんで人の頭の上であんな綺麗に香箱座りを維持できるのか……
普通なら滑り落ちてるか、落ちない様にしがみついてるかだろうに。
ま、召喚獣だしモニカさんだし。
その辺は今更だろうな。
その辺も、か。




