1362:周囲に気を付けて飛んで行こう。
しかしカウンターの前の床で堂々と遊んでるけど、一応ここって公共の場なんだよね。
まぁ一緒に来てる人が応対中なんだから、人の迷惑にはならないけどさ。
ただ問題は、その辺の人達に思いっきり見られてるって事だな。
まぁいつもの事だし気にしないでおこう。
もふもふかわいいし。
ただそこのお姉さん、近くに座ってスケッチを始めようとするのはアウトだぞ。
せめて被写体?の許可は取りなさい。
出さないけど。
というかちっこい私と違って他の人の邪魔になりかねないんだから、せめて端っこに座ろうよ。
今はそこまで人が多くないから、そんなに迷惑ってほどでもないだろうけどさ。
「おーい、終わったよー」
「あ、はーい。ありがとねー」
上から呼ばれたので、もふもふクッションと化してくれていたういろうちゃんにお礼の【妖精吐息】を。
……ぴーちゃん、ちゃっかり余波を貰いに行ったな。
「んじゃ…… いつもはあっちの中庭で訓練してるんですけど、とりあえず今は次ですね」
魔力の扱い方とか色々覚える事は有るだろうけど、とりあえずこっちの予定を済ませないとだし。
どうせ一通り終わったら時間はまたがっつり空くんだし、それからで良いだろう。
「あいあい。それじゃ、またよろしくお願いしまーす」
「はい。またのお越しをお待ちしております」
失礼しまーすと自分も挨拶してから、入り口に向かって……
なんかさっき座ってたお姉さんが、隅っこでだめですよーって注意されてる。
いや職員さん、「気持ちは解りますけど」って何だ。
解らなくて良いというか、それ別に言わなくても良いでしょ。
「えーと、次は一旦お家に向かうんだよね?」
「そうですね…… って待ってくださいよ」
私が同意すると同時にすっ飛んで行かないで?
どれだけ飛び回りたいんだ、あの人は。
まぁロシェさんも場所は解ってるんだから、別に先頭を行ってもらっても良いんだけどさ。
とりあえず置いてかれても困るし、ささっと追いつくとするか。
「あんまり飛ばすのに集中してると、危ないですよー」
「はーい」
お、素直に緩めてくれた。
まぁロシェさんも事故に遭いたい訳じゃないだろうしね。
スピードだけに意識を向けすぎて、何かにぶつかったら目も当てられないからなぁ。
飛ばしてる分ダメージも大きい……というかまぁ、その後の墜落も含めて大体死ぬんだけど。
「おぉぅ…… やめといて良かったー」
「……とりあえず、壁際で曲がるのはやめといた方が良いですよ?」
建物の陰から出てきた鬼の人を見ての言葉からするに、出来るだけスピードを落とさずに角を攻めていく気だったな?
ちゃんと【魔力感知】で探ってれば避けられる事故だけど、【妖精】になりたてな上に飛ぶ事だけ考えてたらなぁ。
元が兎だったんだし、多分能力を使って索敵するって事自体には慣れてると思うんだよね。
飛んでる時にそれが出来るくらい落ち着いてくれるかは、横に置いておくとしてだけど。




