1358:思った事から口に出していこう。
さて、それじゃ移動……する前に。
「あ、解ってると思いますけど、【妖精】やってるとすっごい見られますけど」
「うん、それは大丈夫。っていうかそれ、言うの大分遅いよね」
「まぁそうなんですけど」
うん、どう考えてもリセット前に言わないと手遅れだよね。
今更それは困るとか無理とか言われても、もう作り直した後なんだからどうしようもないし。
頑張って慣れてくれって言うくらいか。
ふわっと普段の高さまで浮いて、ロシェさんが付いてくるのを確認してからゆっくり加速。
うん、自分から飛びたがるだけあって、高さにもひるまずにちゃんとついて来てくれてるな。
ういろうちゃんも、シェラと一緒にてちてち走ってる。
「んー? おー……」
「何やってんですか」
「いや、ふと目に入ったから気になって」
疑問と納得……というか感心する様な声に後ろを見てみたら、飛びながら自分の足を両手でぷにぷに触ってみてるロシェさんの姿が。
まぁうん、基本的に地面に体重を預けて歩くって行為をしないから、確かに足は全体的に柔らかいんだけどね。
地上に居る時も【浮遊】は維持したままだから、歩くふりをしてる様なものだし。
まぁそこでこっちの足にくっついてくるカトリーヌさんに比べたら、自分の足で確認してるんだから極めてまともな行動だな。
いや、あの人と比べたらまともじゃない人の方が珍しいけど。
「そういえば白雪ちゃん、服はちゃんと着てるのに裸足のままなんだね」
「基本的に飛んでますしね」
「それもそうか。それとカトリーヌさんは…… あぁ、うん、破れるもんね」
「ですわ」
なんで上に着てないのかって疑問は、訊くまでもなく理解出来たらしい。
まぁ【妖精】じゃない時から有名プレイヤーだもんね。
「どうでも良いけど今の状況、白雪ちゃんが親分でこっち二人が手下みたいな絵面だよね」
「ですわね」
……うん、ロシェさんの言わんとする事はまぁ解る。
一人だけ服着てるし、私を先頭にして後ろに二人がついてくる三角形の配置で飛んでるし。
まぁその後ろに居るぴーちゃんを含めたら細長いひし形だけど、どっちにしろ同じ事か。
「まぁ私に関しては正解と言っても過言ではありませんが」
「いや不正解だけどね」
いつも通りにしれっと配下になろうとするんじゃない。
あくまでもただの【妖精】同士、同じ立場だっていうのは譲らないぞ。
正直、もはや「一応言ってるだけ」みたいになってる気もするけど。




