1330:分別をわきまえられよう。
「ほぁー……」
ぐんにょりした姿勢のままご満悦な声を漏らすノーラちゃん。
とりあえず絵面が大分アレなんで、早いとこ立ち上がってほしいところなんだけど。
あ、シェラがとことこ戻って……
「んむ」
来たと思ったら、横を向いたノーラちゃんの顔にモフっと体を押し付けた。
ぴーちゃん、乗ったままだから脚が挟まれてるけど良いんだろうか。
まぁ私じゃあるまいし、怪我はしないだろうけどさ。
というか問題が有るなら降りるなり文句言うなりしてるか。
「ありがと、です」
「あ、うん」
モフらせたシェラが離れて数秒後、むくりと身体を起こしたと思ったら、深々とお辞儀をしつつお礼を言ってきた。
妙に綺麗な座礼だけど、どこかで習ったんだろうか……
いや、まぁそれはどうでも良いか。
「とりあえず、立って払った方が良いんじゃない?」
「はい。……?」
ん?
素直に立ってくれはしたけど、無言で疑問符を浮かべてる気がするぞ?
む、カトリーヌさんが何やら助言してる。
「あー」
納得の声と頷きを返して、膝やおでこをぽふぽふするノーラちゃん。
なるほど、「払う」が通じてなかったのか。
いまいちよく解らないポイントで問題が発生したもんだな。
「で、とりあえずはこれで良いのかな?」
「はい」
本当に踏まれに来ただけなのか……
まぁどうせ暇なタイミングだったから、用件のどうでも良さ自体は別に良いんだけどさ。
「ほんとう、もっと、うれしい、です。しかし、それ、よい、ない、です」
んん?
あぁ、本当はもっとやってほしいけど迷惑だから止めときますって感じかな。
迷惑だからっていうか、わがままは良くないのでの方が近そうだけど、意味は大体同じだしどうでも良いな。
……その配慮、初回を頼む時点で発揮してほしい気もするよ。
私の風評なんて今更気にしても仕方ないレベルだから、まぁ良いけどさ。




