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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1328/3908

1328:既視感を覚えよう。

 ぬぅ、どうしたものか。

 いや、まぁこれも別に実害は無い類の問題ではあるんだけどさ。


「ありがと、です。うれしい、とても、です」


 ……しかしなんというか、ほんと雰囲気が可愛いなこの子。

 同じスケールだったら撫で回し……

 いや、それだと怖がって近くに来ないか。



「まぁ言っちゃったものは仕方ないから諦めるとして……」


「武士に二言はありませんものね」


「いや武士じゃないし。どういう流れで振ってきたのそれ」


 いや、まぁ潔いとかそういう(アレ)なんだろうけどさ。


「深い意味は全く有りませんわ」


「……そう」


 なんなんだ一体。

 ただでさえ混乱気味なんだから、余計に惑わせないでほしいんだけど。




「まぁそれは置いといて…… ノーラちゃんの用って、それだけじゃないよね?」


 多分だけど、流石に唐突に出てきて呼び方だけって事も無いだろうし。

 というか他に用が無いんだったら、わざわざ許可を得ても使う機会が無さそうだし。


「あー、はい。ない、です」


 ん?

 あぁ、それだけじゃないです、か。

 はいって言っておいて何も無いとは言わないわな。



「何かな?」


「あ……」


「ん?」


「あたま、ふむ、ねがう、です」


「……ん?」


 だから待ってってば。

 今なんて?



「わたし、うごく、ない、です。おねーさま、あぶない、ない、です」


 いや、危険がとかそういう問題じゃないっていうか、別の意味で危ないんだよ。

 待って待って、まだ返事してないのに座らないで?


 ノーラちゃん、控えめな雰囲気の割にめっちゃ押し強くない?

 そういう感じの人、一人知ってるっていうか隣に居るんだけど。



 ちょこんと芝生に正座して、そこから身体を前に倒して顔を芝生に埋めていく。

 両手を体に沿わせたままだったから、なんか情けないポーズに……っていうかあれお尻突きだしちゃってるし、短いスカートだったりしたら大変な事になってたな。


「どーぞ、です」


 いや、どうぞって言われても。

 そんなふんすふんすと期待に満ちた感じで待たれても困るんだけど。



「……服、汚れちゃうよ?」


 止めるタイミングを逸してそのまま眺めちゃってたよ。

 まぁおしゃれしてる訳でもない実用品の服だし、多少の汚れは問題無さそうだけどさ。


 むしろ芝生に埋めた顔の方が、大変な事になってそうだな。


「ありがと、です。あー、だいじょうぶ、です」


 ……うん、やめない?って話だったんだけど、通じないよね。



「えーっと…… 私が踏んでも、別に痛くもなんともないだろうしさ」


「いたい、だいじ、ちがう、です」


 む、カトリーヌさんの同類かと思ったら違うのか。

 ライサさんとかモニカさんとかの方なのかな?


「ノーラさんは私とは反対に、肉体への痛みではなく精神的なものの方を重要視する方だそうですわ」


「……あぁ、そういう意味ね」


 どうやら違わなかったらしい。


 さっき微妙に話が長いと思ったら、そんな事を話してたのか……

 いや、初対面同士でどうやってその話になったんだよ。




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― 新着の感想 ―
[一言] アイドリーの物語といい、妖精さんの物語といい、なぜこんなに気に入るか。銀曜日のポーのイメージがあった様で、動物(登場人物)とわちゃわちゃしているシーンで心をなごませていただいています。 いつ…
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