1305:お仕事の邪魔はしない様にしよう。
表に出てシェラにおかえりーと抱き着かれながら、そういえばお風呂入るって言ってなかったっけと思い出す。
まぁ別に忘れてる訳じゃないだろうし、気にしても仕方ないか。
私じゃあるまいし。
「ぴゃ」
「はいはい」
シェラばっかりずるいとばかりに、後ろからぴーちゃんにもふっとくっつかれた。
うーむ、ぬくい……のは良いんだけど、こうしてても仕方ないな。
なんか油断してたらカトリーヌさんも混ざって来そうで怖いし。
この人、飼い主側じゃなくて召喚獣側に混ざろうとしがちだからな……
「それじゃ、行ってきまーす」
「いってらっしゃーい」
入り口横のめーちゃんに手を振って、役場に向かって出発だ。
特に急ぐ必要は無いっていっても、あんまりのんびりしてたら魔法の訓練とかやる前にお昼ご飯の時間になっちゃいそうだしね。
あ。
そういえば、この面子だと門が開けられないな。
いや、シェラなら一応開けるだけの力は有るか。
ポチたちと違って手が有るから、物を掴んだりもできるもんね。
……とか思ってたら、ぴょーんと上を飛び越えて行ってしまった。
うん、まぁ良いんだけどさ。
私達だって上を通ってる訳だし、文句を付ける筋合いは無いよね。
なんか近くのベンチに座ってる人達が、ちょっと残念そうな顔してるな……
困ってたら開けてくれるつもりだったんだろうか。
助かるのは確かなんだけど、こっちとしては暇なんですかって言いたくなるよ。
いや、まぁ実際暇なんだろうけど。
あ、遠くでモニカさんがお仕事して…… って気付くの早いな。
いや、気付くっていうか最初からずっと位置を把握されてるだけか。
とりあえず、見かけたからには手を振って挨拶しておこう。
近づいて行ったら仕事の邪魔になるというか、手を止めちゃうだろうからなぁ。
モニカさんとしては大歓迎かもしれないけど、本来のお仕事も大切だろうし今は邪魔しないでおこう。
……って、シェラが走って行っちゃった。
あ、足下に行ってモフっと体を押し付けてすぐ帰ってきた。
サービス精神旺盛というかなんというか。
まぁ本人は楽しそうだし時間も取ってないし、別に良いか。
「いや、仕事してくださいね」
なに地面に正座して「こちらへどうぞ」とおひざポンポンしてるんだ。
それをさせないために接近してなかったんだってば。
っていうかいくら仕事着とはいえ、無駄に汚れちゃうから立った方が良いと思うよ。




