1291:ひとまとめで出していこう。
おや、中身の何かを入れてる所から一つ取り出して、ちまちまと細かく分解し始めた。
あ、私達の分かな?
サイズにバラつきがあるっぽいけど、こっちのサイズもバラバラだから丁度良さそう。
もしかしたらそのつもりでわざとそうしてるのかもしれないけど。
「あ、隠れてるけどちっこいのはもう一人?居るから」
「大丈夫、見えてるよ。二割くらい」
それ後半要る? いや良いけどさ。
間違いではないしね。
「あぁ、そうだ。生の方が良い子とか居る?」
「居な…… いや、どうなんだ? ……うん、居ないっぽいな」
「はいよー」
アヤメさん、反射的に何言ってんだって返事をしそうになってから召喚獣の事かって気付いたな。
んー、これは「別に生でも良いけどせっかくだし焼いてほしいなー」って顔なのか?
みんな生が食べられない訳じゃなさそうだし。
刻んだ中身を、小さい器に入れた生地に投入。
お箸でつまんで鉄板の空いてた穴にちまちまと入れて、軽く炒めてはお皿に取り出してる。
本来の作業と並行してこなしてるから、尋常じゃなく忙しそうでちょっと申し訳なくなるな……
不思議と楽しそうではあるけど。
あ、皆の分は出来たっぽい。
焼きあがったものが木のお皿にぽぽぽーんと手際よく積み上げられていく。
……多くない?
あ、一皿に全員分まとめて乗せてるのか。
ぷすぷすと人数分の楊枝を刺して、カウンターの上にドンと置く。
人数分って言っても二本ずつだから本数は倍だけど。
「ほい、どうぞー」
「ありがと。っていうかあんたら、全部私任せか」
「ぞろぞろ居ても仕方ないでしょ?」
「そりゃそうだけどさ」
うん、まぁ確かに。
でもなんかずるいぞって言いたい気持ちも解る。
「あ、これそっちの子の分ね」
「おっと」
そのまま席に着こうとしたアヤメさんが、お姉さんに呼ばれて戻って来た。
薄い衣付きのタコの炒め物?を乗せた小皿を受け取って、椅子の上でお座りしてるシェラの所へ持って行く。
……あれ胴体に巻き付いてるって事は、クリスちょっと踏まれてるんじゃなかろうか。
まぁお互い問題無いからやってるんだろうし、気にしなくて良いか。




