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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1290/3916

1290:中身を気にしてみよう。

「あー……っと、とりあえず四人分と、ちっこいの達にも何か頼むよ」


「あいよーっ!」


 若干相手の元気に押されつつ、アヤメさんが注文を済ませていく。

 やたらと声がデカいから耳が辛めだけど、まぁ接客業なら仕方ないよね。

 お上品な高級店とかでもないんだし。


「ほいほいほい…… ぃよっ、と」


 刷毛でぺたぺた油を塗って、バケツみたいな容器に入った生地をだばーっと流し込んでいく。


 えらい豪快だけど、きっちり適量かつほぼ均等に注がれてるな……

 何かスキルでも持ってるのかって器用さだ。

 流石にそんな謎のスキルは無いだろうから、自前の技術なんだろうけど。



「しかしこの鉄板、わざわざ特注したのか?」


「うん? あぁ、これ自作」


 確かに、こっちに業務用タコ焼き器なんて売ってないだろうから、作ってもらうか作るしかないよね。


 ……っていうか手作りでこの完成度か。

 さっきの流し込みといい、器用な人なんだな。


「この辺も全部な。開店が今日になったんも、これら用意すんのに手間取ったせいなんよ」


 手際よく作業しながら、カチャカチャと他の道具を見せてくれるお姉さん。

 ……なんか今、生地を注ぐ道具っぽいのが有ったんだけど。

 わざわざ作ったんだったら使おうよ。



「あともう一つ良いか?」


「ん? 質問? 注文?」


「質問」


「はいよー」


 うん、この流れで追加注文の方はほぼ無いと思うよ。

 一応言ってみただけだろうけどさ。



「……それ、中身なに?」


「んー…… タコ? うん、タコタコ」


 ……とりあえず、普通のタコでは無いって事は解るな。うん。

 見た目はそこまでおかしな物じゃなさそうだけど、若干の怪しさは拭えない。


「食べて大丈夫なんだろうな?」


「大丈夫大丈夫。ダメなら許可下りないし、自分でもちゃんと食べてみてるから」


「なら良いんだけど……」


 あ、ちゃんと検査とか有るんだ。

 まぁ当然と言えば当然か。




「あーいうのも良いかもなー」


「ん?」


 なんかエリちゃんがタコ?焼きを見て呟いてるけど、何だろう。

 良いかもも何も、これから食べるんだけど。


「入っちゃうと外見えないけど、それはそれで雰囲気楽しめそうだし」


 ……あぁ、具の立場の方ね。

 そういえばそういうクマだったよ。


 カトリーヌさんが「解りますわ……」みたいに頷いてるのもスルーしておこう。



「……やらないしやらせないからね?」


「ちぇ」


 こっちを見るんじゃない。

 頼むから私を巻き込まないでくれ。




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