1284:お花を咲かせよう。
「こんなもんかな?」
「うん、ありがとー。げんきいっぱいだよー」
細かくゆさゆさ枝を振って、元気アピールをしてくるめーちゃん。
栄養分の無駄遣いな気もするけど、まぁ溢れ気味だろうし丁度良いか。
そもそもさっきから振りまくってるし。
ん?
「あれ、これって花咲いてる?」
「あ、ほんとだー。わーい」
なんか地味めな小さい花が、葉っぱの陰にちょっとだけ咲いてるのが見えた。
さっきまでは無かったと思うから、多分今の補給のせいだろうな。
「おー、ほんとだ」
「みてみてー」
「いや見てるって」
お姉ちゃんにゆっさゆっさとアピールするめーちゃんに、アヤメさんのツッコミが飛んでいく。
うん、見てるからほんとだって言ってるんだよね。
「んー、これならそのうちー、実もつけられるかなー?」
「楓の木の性質のままですと、実というよりは種ですね」
「あ、そうだねー」
あー、確かに楓の実とか見たことないな。
そういう物なんだな。
「その点は問題無いかと」
「そうなのですか?」
おや、モニカさんが否定してくれた。
「【樹人】の方ならば、自らの意思でお好きな実を実らせることが可能と聞きますので」
「そうなんだー。わーい」
ほー。
まぁただの木じゃないんだし、そういう事も有るか。
「話を聞いた【樹人】の方が言うには、果実の種類や完成度などは経験次第だそうです」
「ほほー。うん、それじゃーがんばろー」
「それは何を頑張れば良いんだろう……?」
「わかんない」
……うん、素直な回答ありがとう。
まぁなんか栄養貰って花が咲いたんだし、木としてというか【樹人】として成長していけばいいんだろう。多分。
【妖精】だってなんか知らないうちに変なの一杯増えてるんだしね。
よく解らないのは人の事言えないというか、こっちの方がよっぽど意味が解らない生き物だし。




