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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1281/3913

1281:出てきてもらおう。

 とりあえず、耳元まで寄って呼びかけてみよう。


「ラキー、アヤメさん困ってるから出ておいでー」


「ついでに人の耳を撫でるんじゃない」


「ごめん」


 だって目の前にモフモフしたのが有るんだから仕方ないじゃん。

 仕方なくないのは解ってるけど仕方ないじゃん。



「ぅおお……」


 あ、素直に出てきた。

 一旦入っちゃった以上、くすぐったいのはどうしようもないから頑張ってくれ。


「はいはい、ちゃんとごめんなさいしようね」


 手に飛び移って来たラキを乗せてアヤメさんの正面に移動して、一応謝らせておく。

 勝手に人の身体で遊んじゃダメだし、そこはちゃんとしておかないとね。

 この分だと、言われなくても謝る(その)つもりではあったっぽいけど。



「怒っちゃいないからまぁ良いんだけどさ。ただくすぐったいし対応に困るんだよ」


 爪の上に乗り移らせたラキを反対の指でくりくり撫でながら、苦笑気味のコメントを漏らすアヤメさん。


「甘々だねぇ」


「うっさい」


 うん、いつも思うけど荒めな口調と違って本当に良い人だよね。

 かなり色々好き放題されてるはずなのに、本気で怒ってるのは見た覚えが無いし。

 本気で呆れたりしてるのはかなり見てるけど。


 むしろ本当、よくキレないな。

 普通なら何回かふざけんなよって言ってるでしょ。


 ……色々やらかしてる側というか元凶が言うなって話なんだけど。

 本当に申し訳ないとは思ってるよ。うん。




「ほら、ちゃんと大人しくしてろよ?」


 あ、あんな事された直後なのに頭に戻してあげるんだ。

 こう言っちゃなんだけど、本当に甘いな……


「何だよその目は」


「優しいなぁって」


「うるさいよ」


「いや怖い怖い」


 冗談というか脅かしてるだけなのは解るんだけど、デコピンをこっちの前に構えるのはやめてほしい。

 うっかり指が滑っただけでも、当たったら普通に死ぬんだからさ。




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