1277:頑張ってついていこう。
「さて、それじゃ挨拶も出来たし、ご飯食べに行こうか」
「いってらっしゃーい」
私はともかく、お姉ちゃん達は外でやる事が有るからね。
いつまでもこうしてはいられないだろう。
……なんかクリスが「おそといくの……?」みたいな顔してる。
「あー…… 嫌ならお留守番してくれてても良いけど」
「うん? あー、目立っちゃうもんねぇ」
ただでさえ綺麗な鱗でぴっかぴかなのに、私と一緒にいると余計に見られちゃうからなぁ。
目立ちたくないというか怖がりなクリスには、ちょっと荷が重いかもしれない。
あれ、すぐに頷くかと思ったらなんか葛藤してる。
別に無理しなくても、めーちゃんと仲良くしててくれて構わないんだけどな。
「んー?」
「ん?」
「私は乗っててくれても良いけどねー? うん、がんばってねー」
……相変わらず、なぜかめーちゃんには召喚獣の言いたい事が大体解るらしいな。
居座っても迷惑だしみたいな事でも言ってたんだろうか。
「頑張ってついていくってー。お外は怖いけど、それでも一緒に居たいんじゃないかなー」
「あー、気持ちは嬉しいけど大丈夫なの?」
むぅ、おどおどしつつもしっかり頷いてきた。
「でしたら、こちらなどはどうでしょう」
「ん?」
相変わらず人の後ろで気配を消してたカトリーヌさんが、シルクにでっかい布を広げさせてる。
というか、シルクが提案したのをカトリーヌさんが代弁してるのか?
「何となくは察せるけど、どうするの? ……っと」
む、なんかめーちゃんの足下に居たシェラが、ぴょーんとこっちに戻って来た。
「おや、シェラ様。ではお願いできますか?」
あぁ、シェラの背中にクリスを乗っけて、それを布で覆っちゃおうって事か。
それならまぁクリス自身が直接見られはしないのか?
……いや、居る事自体はバレバレだけど。
「専用の乗り物が用意出来れば良いのですが、今すぐという訳にもいきませんので」
「まぁそこは仕方ないね。クリスもちょっと嬉しそうだし、良い提案ではあるんじゃない?」
まぁ嬉しそうって以上に、そこまでしてもらうのは申し訳ないって顔だけど。
「それじゃ降りて……って大丈夫なの?」
なんかシルクが持ってる布を丸めて、ここに降ってこいみたいな合図してるけど。
あ、素直に降って来た。
ぼふっと着地するのは良いんだけど、まっすぐ頭から来られると、背骨とか大丈夫かって言いたくなるな。
……そのまま布の中にもぞもぞ潜って行こうとして、シルクにひょいっとつまみ出されてる。
別にそれでも良いんじゃないかと思うけど、シェラがやるって言ってるからね。




