1272:警戒は怠らないでおこう。
シルクの加速にはまだ少しだけかかるし、先にあっちに合流しておくか。
別にここからでも挨拶は出来るけどね。
「おはよー」
「おはようございます。一応お聞きしますが、治療しましょうか?」
「いえ、結構ですわ」
一瞬何の事かと思ったら、背後に居るカトリーヌさんに対してだった。
聞くまでもないとは思うけど、言葉通りに一応言っただけなんだろうな。
あ、シルクが追い付いてきた。
テーブルまで来る必要は無いから、ちょっと手前でブレーキかけてるけど。
「あらあら、本当に小さいですね。先手を打たれているのが残念です」
「先手?」
「戻るまで近寄るなよ、と外でメッセージを頂きまして」
「釘刺しとかないと絶対に遊ばれるだろ」
「……まぁうん、想像はつくね」
お姉ちゃんの場合は事故だろうけど、レティさんは意図的にやらかしそうだよね。
アヤメさんが相手の時だけは全然遠慮が無い事が多いし。
「それじゃ、何か有ってもいけないし早いとこ戻っておこうか」
「あぁ、頼む。早くしないとアホが現れる」
「もう来ててもおかしくないはずなんだけどね」
扱いが悪い気がするけど、ハイになったお姉ちゃんの厄介さは身に染みてるだろうからなぁ。
気持ちは解るぞ。
よし、そんじゃサクッと解除してしまうとしよう。
「言わなくても大丈夫だと思うけど気を付けてね?」
一応シルクに光になったら離れる様に警告だけはしておく。
何回かやってるし、シルクの事だから心配ないとは思うけどね。
シルクの手の上に立つアヤメさんに意識を向けて、解除を念じる。
まぁ今小さくなってるのはアヤメさんだけだし、特に意識する必要も無いかもしれないけど。
ん?
あ、お姉ちゃんがちょっと離れた場所に出てき……
「あーっ!」
「うるさっ!?」
「うぅ、間に合わなかった…… あ、ごめんね」
そんな取ってつけたように謝られても。
まぁ謝るだけマシだけどさ。




