1251:お部屋に歓迎しよう。
まぁその辺はシルクが上手い事やってくれるだろう。
我ながら他力本願だけど、どうせやろうとしても自分がやるからって止められそうだしなぁ。
というか私がそういう物を作ったら、なんか途中で折れたり外れて倒れたりしそうで怖いし。
あんまり自分の工作能力を信用してないのだ。
【魔力武具】で出した物なら別だけど、そっちは出しっぱなしって訳にはいかないし。
というか死んだら消えるし。
「それでは失礼します。おやすみなさい」
「あ、うん、おやすみー」
「お疲れ。また明日」
「はい」
シルクがゆったり減速したから何かと思ったら、カトリーヌさんの部屋の前だった。
ドアを開けて挨拶するカトリーヌさんに、ばいばーいと手を振っておく。
隣の私の部屋に向かって、シルクが再度加速していく。
「そういえば」
「ん?」
ドアを開けてあげようと横を追い越そうとしたら、アヤメさんが何か思い出したように口を開いた。
「いつの間にか、私の声が聞き取れる様になってたな」
「……あー、そういえばそうだね」
どこかのタイミングで、こっそり【聴覚強化】を取得してたのか。
いや、わざわざ言わなかっただけで、別に隠そうとした訳ではないだろうけど。
「はい、どうぞ」
すいっと先回りしてドアを開け、しまったって顔のぴーちゃんとクリスを招き入れる。
いいじゃん、私にも少しは仕事させてくれても。
「この場合もお邪魔しますで良いのかな」
「どうだろう。まぁ何でも良いんじゃない?」
「だな」
確かにタイミング的には二度目だけど、家の他の部分は共用スペースって考えると改めて言ってもおかしくないのか。
「ほー、改めて見ると意外と物は有るな」
「きょろきょろされると恥ずかしい様なそうでもない様な」
「ハッキリしなよ」
「いや、私が置いた物はそんなに無いからさ」
「あぁ、なるほど」
私の部屋とは言っても、実質手つかずって言って良いレベルなんだよね。
でも一応自分の部屋って認識はあるというかなんというか。




