1248:お外の子も分けてもらおう。
どうやら終わったらしく、すーっと屋根を下ろしていく。
別にそんなところまで無音でやらなくていいとは思うけど、まぁ雑に扱うよりは良いのか。
ん?
なんか戻ってくるコレットさんが、小さいスプーンを持ってる。
「シェラ様、こちらをどうぞ」
なにこれーって感じの疑問符を浮かべながら近づいたシェラが、ぱーっと笑顔になった。
なんだろう、お茶かな?
……ってあれ、もしかして私が入ってたやつか。
さっきは持ってなかった気がするけど、あの人相手にその辺を気にしても仕方ないな。
「うむ」
「なんで満足げなんですか。まぁ確かに公平ですし、助かりますけどね」
他の子は問題無くてもシェラは家に入れない……というか入ると動きづらいだろうから、持ってきてもらわないと飲めないからなぁ。
いや、飲まれる側としては遠慮してほしいんだけど、そこは言っても仕方ない。
「あーうん、良かったね、うん」
おいしかったーみたいな上機嫌な顔で突っ込んできたので、とりあえず撫でておこう。
こっちとしては微妙に釈然としないけど。
「よし、それではこの辺で失礼するとしよう」
「あ、はい」
やる事は一通り終わったらしく、しゃがみっぱなしだったアリア様が立ち上がる。
「長居して済まなかったな」
「いえ、またいつでもどうぞ」
「……うむ!」
「……いや、そんな言質は取ったからなって反応しなくても」
無駄にキリッと返事をしないでほしい。
どうせ断れないというか、普通に歓迎するんだし。
「では二人とも、また会おう」
「お疲れ様でしたー」
「はい。……出来れば普通の状況が良いですけどね」
……うん、毎回こんなだと体が持たないよね。
ゲームだし怪我しない様に保護されてるしで、体っていうか心の方だけど。
まぁ実行犯はほぼ私なんだから、口に出したら文句言われるだろうけどね。
仕方ないんだ。相手は王女様なんだ。
言い訳でしかないけど。




