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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1245/3910

1245:やらかしたら謝ろう。

 おや、アヤメさんの前に出してた人差し指を、仰向けにして横に置いたぞ?


「試しに登ってみてくれるか?」


「何を試そうって言うんですか…… まぁ良いですけど」


 うん、別に登っても何も解ったりはしないよね。

 アリア様、やりたいだけというかやらせたいだけでしょ。



「ん?」


 ん?


「よしよし、拭き終わったか」


「いや、凄い迫力だな……」


 どうやらおしごとが終わったらしく、アヤメさんの近くというかアリア様の手元までシェラが走って来た。

 いくらちっこいとは言っても私より何割増しかで大きい上に、遠慮気味とはいえ蹄をドカドカ鳴らしながら突っ込んで来るんだから、確かに大迫力だろうなぁ。



「うおっ…… あー、はいはい。良くやった良くやった」


 アリア様になでなでしてもらったシェラが、今度はアヤメさんの前に土下座するみたいに頭を下ろして撫でてもらってる。

 ただもう少しゆっくりやらないと、ちょっとずれてたらアヤメさんを頭突きで叩き潰してたよ?


「さて、と。……後ろが凄く気になるけど、まぁさっさと登るか……」


 なぜシェラは伏せたままアヤメさんを観察しているのか。

 いや、特に意味は無いんだろうけど。



「よっ」


 アリア様の爪に足をかけて登り、指先の指紋に手をかける。

 あのサイズ差なら掴む場所が多いから、逆に少し登りやすいのかもしれないな。


「……っと。これで良いですかね」


 ん?

 あ、伝えろって事か。

 なんでこっち見てから言うのかと思った。



「登ったけどこれで良いですかって言ってますよ」


「うむ。……うむ!」


「なんで二回言うんだ……」


 なんで二回言うんだ。



「あぁ、やはり小さき者は良いな……」


「モニカさんみたいな事言わないでくださいよ」


「先ほどの白雪もそういった顔をしていたぞ?」


「……言ってはないですし?」


「はっはっは。っと…… 済まない」


 笑った拍子に指がちょっと動いたらしく、上に乗ってたアヤメさんが転げ落ちる羽目になってる。

 アリア様、こればかりは真面目に謝ってるな。



 まぁうん、でも動きが横だったからまだ転がるだけで助かったと言えるかもしれない。

 上に乗ったまま軽くクイっと指を曲げるだけで、急な加速についていけずに指にへばりつく羽目になるだろうし。


 流石に完全にぺたんこにはならないだろうけど、少なくとも人の形は保てないだろうな……




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