1240:元に戻す準備をしよう。
「試しに降りてみるか?」
「嫌ですよ。というか私は別に降りる意味無いじゃないですか」
後ろからついて来てたアヤメさんに謎の提案をして断られてる。
まぁうん、アヤメさんは今日は泊まっていく訳だしね。
それを言ったらそもそも出てくる意味も無いんだけど、まぁお見送りも大事だろう。
「ま、それは良いとして」
あ、ここで降りた理由はそれだけなんだ。
シルクに手招きして乗り直してる。
……というかよく考えたら、一応この場には同性しか居ないとはいえ、こんな半裸みたいな恰好で外に出るのはどうなんだ。
いや、まぁ水着みたいな恰好で町中を飛び回ってるのも、それはそれでどうかとは思うけど。
まぁ出てきたものはしょうがないというか、どうせ次からも似た様な状況になるんだろうから開き直るしか無いだろうな。
……って、そういえば見えないけどジョージさんも居るのでは。
いや、まぁあの人は正直気にしてもしょうがないというかどうしようもない気もするからノーカウントだな。
一応気を遣って離れてくれてるかもしれないし。
というか隠密さん達が本気で覗こうと思ったら、薄い壁くらいなら平気で透視しそうな気がするな。
完全に用途が違うけど、そういう事出来れば便利な仕事だろうし。
さっきのアリア様じゃないけど、「ま、それは良いとして」だ。
ふよふよ飛んでくシルクについていって、お庭のテーブル付近へ移動。
「さて、この辺りで良いかな」
「ですね。んじゃ、あんまり近くだと危ないかもしれないんで……」
「私がそっちに降りてれば、二人同時に解除できるんじゃないか?」
「あ、それもそうだね」
復帰座標が重なって合体事故みたいな事になると怖いので一人ずつにしようかと思ったら、アヤメさんが解決策を提案してくれた。
「んじゃ、とりあえずアリア様はこっちにどうぞ」
「うむ」
シルクの手の横にぴとっと手をつけて、アリア様に移って……もらおうと思ったら、なんか上半身を前に倒して腕を真下に垂らしてる。
これはあれか、摘まんでというか指を輪っかにして掬って運べって事か。
重さは全く問題じゃないけど、潰したりしない様に動かすのは難しいって言ってるでしょうに。
「えーと…… 危ないんで歩いてもらって良いですか?」
「うむ、冗談だ」
やんわりとツッコんだら素直に渡って来てくれた。
掌の真ん中にちょこんと座ったのを確認してから、ゆっくりと手を引いて保持しやすい位置へ。
……うーむ、イジり倒されてる相手とはいえ、やっぱりちっこい生き物な状態だと可愛らしく見えるなぁ。
いやまぁこの人、外見は元からかなり可愛いというか綺麗なんだけどさ。
ちょっと言動が自由過ぎるというか反応に困る事が多過ぎてね。うん。




