1239:段差を確認しよう。
「はいはい、置いておこうね」
「ぴぅ」
ぴーちゃんからバスタオルをそっと回収して、棚の上に置いておく。
後でシルクが片付け……る前になんかするかもしれないけど、まぁ気にしないでおこう。
「さて」
ん?
あぁ、アリア様たちの方も準備は出来てるみたいだな。
「それでは、我々は一旦失礼するとしよう」
「一旦って何ですか、一旦って」
「細かい事は気にするでない」
細かいんだろうか。
まぁどうせまた遊びに来るだろうから、完全に間違いって訳ではないけどさ。
……明日は朝からここで過ごすとか言わないよね?
いや、魔法の維持費っていう問題が有るんだから、流石にそこまでの事は言わないか。
私が今日は一日家で作業しますとか言ったら別かもしれないけど。
「という訳でシルク、表まで頼む」
こくりと頷いて、シルクがゆっくり加速していく。
三人のサイズに合わせた動きだから、こっちはのんびり付いていけるな。
まぁ三人が居なかったら、付いていくとかじゃなくてシルクの腕の中でのんびりする羽目になるんだけど。
玄関ホールまで移動して、器用に片手でドアを開けて表に出て行くシルク。
ほんと、よく片手の位置を完全に固定したままで動けるよなぁ。
……ロボットダンスとかパントマイムとか上手そうだな。
「シルク」
おや、ここで降りるのかな?
あんまり解除する場所が近いと、戻った時に家にぶつかりそうで怖い気もするんだけど、大丈夫なんだろうか。
シルクの手から玄関前に拡張された床に降りて、何やらぽてぽてと地面に通じる階段の方に走って行く。
「ふーむ」
「どうしました?」
「この大きさからでは、たった一段でも難儀しそうだと思ってな」
「あー、まぁそうでしょうね」
段差が小さめの階段でも、身長の倍以上は高さが有るだろうからなぁ。
しかもそこ、鉄板を折り曲げたり石を積んだりじゃなくて板を並べたタイプの階段だから、壁にあたる部分が無いしね。
下りはともかく登るのはかなり……って端っこの枠を登れば良いのか。
それはそれで怖そうだけど。
まぁああ言いはしてるけど、アリア様の場合は何も問題無いよね。
だってコレットさん居るし。




