1221:綺麗に飛び込もう。
「いやー、これほんと高いですって」
上の方からアヤメさんの抗議というかささやかな抵抗が聞こえてくる。
「怖がる必要は無いだろう。狙いを外して床に叩きつけられたとしても、無傷で済むのだからな」
「そういう問題じゃなくないですか?」
うん、単に高い怖いって話だよね。
縮んだ時にデカい相手が怖いってのと似た様なものだろう。
まぁその辺り、アリア様はもう慣れて克服してるっぽいけど。
「まぁ無理にとは言わん。……ふむ、ふむ」
「……こっちに降ってきたら、お茶ごと掬って移しますからね?」
「ぬぅ」
なんか上からこっちのカップの位置を確認してた様に見えたから、一応釘を刺してみたら案の定だったらしい。
まぁ別に、ぷかぷか浮いてられたからって困る事は無いんだけどさ。
あの人、まぁ良いではないかとか言いながらくっついてきそうだからなぁ……
流石に裸同士でくっついてこられるのは恥ずかしいぞ。
まぁさっきアヤメさん、裸のままシルクの口の中で三人一緒にかき混ぜられてたっぽいけど。
……うん、まぁそれはそれ、これはこれ。
「では先に行くぞ」
あ、掛け声と共に手の上から跳び出した。
……滞空時間が割と長いから、くるくる回転してみたり体勢で風の受け方を変えて少し斜めに落ちてみたりと、普通に楽しんでるな。
あんまり横にズレると、本当に床に墜落するんじゃなかろうか。
お、遊んでた割に綺麗な着水。
審査が有るなら割と高得点が取れるんじゃなかろうか。
いや、審査の基準とか全然知らないけど。
「本当に飛ばれたら私もやるしかなくなるじゃないか……」
別に良いんじゃないかと思うけどなぁ。
建前とかじゃなくて本当に無理強いする気は無いんだろうし。
「っていうか上手いな……」
あ、うん。




