1190:効果を教えてもらおう。
でもまぁ魔法陣なんてものが有る世界なら、それを編んだり刺繍したりって手順も開発されてるものなのかもしれないな。
図書室とかで本を漁ってみれば、普通に書いてあるかもだし。
まぁそれは良いとして、だ。
「で、どんな魔法が出るんですか?」
「うむ、聞いて驚くが良い」
「何です?」
「少し暖かい風が出るのだ」
「いや、リアクションに困るんですけど……」
ずこーって転んだりすれば良かったんだろうか。
いや、この位置関係でそれやったら、全員私の体で圧し潰しちゃうけどさ。
「あぁ、確かにぬくいな……」
アヤメさんが正面で浴びてみてるけど、風の勢いも大したこと無いっぽいな。
ドライヤーの弱いやつか、それ以下って所だろう。
「ちなみに左手からは少し冷たい風が出るぞ」
「何でですか…… いや、本人はなんか楽しそうだから良いですけど……」
きゃっきゃとはしゃいで、自分で浴びてみたりしてるし。
うん、喜んでるならまぁある意味正解なんだろうな。
良いおもちゃを貰ったって所だろう。
「効果自体は当たり障りの無い物を選んだだけだが、威力に関しては仕方のない所も有ってな」
「と言いますと?」
あ、わざとそよ風にしてる訳じゃないんだ。
いや、まぁ解っててやったんならわざとって言っても良い気はするけど。
「まず単純に陣が小さいからな。単体では大した事は出来んのだ」
「まぁ普通なら、広げた状態でも見えるかどうかって代物ですしね」
人間から見れば五ミリ程度の子の装飾品だしなぁ。
よく見れば存在自体には気付けても、【視力強化】が無かったら模様までは見えないだろう。
「それに素材自体がよく魔力を通す代物だからな。密度の差で魔力を誘導する事は出来ても、どうしても無関係な所へ散ってしまうのだ」
「あー、まぁ全部同じ糸ですしね」
ってことは、技法が有ったとしても普通は後付けの刺繍とかでやるものなんだろうな。
まぁ私はああいうのはよく知らないから、ああやって編んでいくときに混ぜたり出来るものなのかもしれないけど。
「……というかそう聞くと、変な流れ方して暴発したりしそうで怖いですね」
「そういう理由も有って、暴発しても何も問題の無い程度に抑えたという事でも有るな」
「あー……」
まぁ【妖精】に使わせるんでもなければ問題無いだろうな。
それにラキはそんなに魔法が得意な訳でもないっぽいから、問題が起きるほどの魔力を流し込むのは難しそうだし。




