1182:楽しく遊ぼう。
おー、また飛んだ。
今度はちょっとフェイントを入れて、横から行ってたらしい。
コレットさんの向きが変わったからそう思うだけで、まったく見えてはいないけど。
というか今度は真上じゃないんだな。
あ、動かないといけなくなるから斜めに飛ばした方が良いのか。
着地と同時に掻き消えて、コレットさんの上に再出現。
まぁうん、えらく物騒な高い高いだけど、楽しんでるみたいで何よりだ。
ん、今度はゆっくり近づいて行ったな。
勢いを利用されて吹っ飛ばされるならって事か。
確かに単純なパワーなら圧倒的にラキの方が上だし、がっちり捕まったら逃げられそうにないな。
捕まらない様に離れようにも、コレットさんは対応できてるとはいえ、スピードもラキが勝ってるだろうし。
私でも見える程度の速度でスッと手を出して……
……んん?
ラキが出した手の外側にコレットさんがそっと手を添えたと思ったら、なんかいきなりラキがバックステップというか後ろに大ジャンプした。
なんかヤバそうだったんだろうか。
でもなんかラキ、戸惑ってるっぽい顔してるな。
なんで今自分が跳んだのか解ってなさそうだし、自分の意思じゃなくてコレットさんにやられたのか?
あ、やっぱ自分から逃げたんじゃないんだな。
「んー?」って感じで振り返って、自分の脚をぺちぺちつんつんして確かめてる。
「あー、あそこまでじゃないけど、レティに似た様な事されたなぁ」
「……レティさんはレティさんでなんなの?」
「まぁあっちはまだ常識の範囲内だろ。……一応」
一応とは付けるんだな。
「なんて言うのか反射的に体が動く力を利用されてるらしいんだけど、アレはもうそういうのじゃないだろ」
「あー、うん」
ちょっと触っただけにしか見えなかったのに、それだけであそこまで大きな動きをさせられてるし。
まぁその系統のスキルを極めたら、最終的にはああなるのかもしれないけど。
「あ、ごめん」
向こうに意識をやってたせいで、糸の長さがバラバラになってて巻き取るクリスが困ってた。
訓練が足りないなぁ。




