1168:充填していこう。
とりあえずアヤメさんにやってみたけど問題無さそうなので、アリア様とコレットさんの部屋にも注入していく。
実験台みたいにして申し訳ないけど、他の二人で試すわけにもいかないから許してほしいところだよ。
言いだしたコレットさんはまだしも、アリア様はなぁ。
「しかしなんていうか、不思議な感じだな」
「そう?」
まぁ自分から入るとかならともかく、上から液体を注がれる状況ってのもそう体験する事は……
いやその表現だとシャワーとかでいくらでも有るか。
充填される事、とか? まぁそこは別に良いか。
お風呂に来たは良いけどお湯を張り忘れてた時とか…… いや、普通は出直すか。
空っぽの湯船に入って注いだりしてたら、下手したら風邪引いちゃうよ。
「というかだな」
「うん」
「柔らかくしすぎじゃないか? 普通に靴とか服の中まで染み込んで来てるんだけど」
「……あー、まぁちゃんと固定されるって事で許して」
こっちは言われた通りに「出来る限り」柔らかくしようとしただけだから。
初めてだし加減とかも判らないんだよ。
「ふむ、流石は【妖精】と言ったところか」
「はい?」
アリア様がなんか感心してるけど、このタイミングだと嫌な予感しかしないんだけど。
「【妖精】の魔法で作られた身体というのも有るのだろうが、服の中どころか体の芯まで染み込んで来ているぞ」
「うっわ、本当だ……」
アヤメさん、【魔力感知】で自分の下半身を確認したらしい。
ただ気持ちは解るけど、そんなドン引きした様な声を出さなくても。
いや、正直こっちとしても似た様な感想が出てくるけど。
何やってる人の意思を無視して勝手に侵食してんのさ。
「しかしこれならば内部まで完全に固定していただけますので、願ったりかと」
「ふむ、その通りだな」
「……まぁ内側まで固められても、この体なら問題なさそうですしね」
えー……って感じで注ぎ続けてたら、なんか三人で納得してる。
いや、文句が無いなら良いんだけどさ。
実際の所、周囲を完全に囲ったとしてもその内側で潰れる可能性は高かったかもしれないんだし。
空いた空間に入る空気とかが無いから、形だけは保ってたかもしれないけどね。
「……いや、ラキはやらなくても大丈夫でしょ? っていうか危ないかもしれないからやめとこ?」
私もやってみたーいって顔で見てきてもダメだぞ。
「かもって言うか、呼吸できなくなるのはマズいだろ」
あ、アヤメさんの言葉に納得してから残念そうな顔してる。
まぁ呼吸に関しては、上まで注がなきゃ良いだけかもしれないけどね。




