1159:うっかり付着させよう。
……しかし流石に人を背負ってると、【浮遊】にも結構な負荷がかかるな。
まぁ問題は無いというか、逆に良い訓練になってるのかもしれない。
「ほい、到着」
「いやもうちょっと前に行ってくれよ。ここで降りたら落ちるだろ」
「……ごめん」
端っこに着いた時点で宣言してしまった。
まぁうん、ギリギリで静止する前にツッコまれたからセーフセーフ。
いやアウトなのは解ってるけど。
「じゃあ今度こそ到着って事で」
「ありがと……って凄い事になってるな……」
「うわ、止めるの忘れてた」
背中というか翅にくっついてたせいで、アヤメさんの服が鱗粉まみれになってる。
放っといたら勝手に出てたりするのはちょっと困るなぁ。
いや、忘れずにスキルを止めて、粉を落としてから背負えって話なんだけど。
「まぁ払えば良いだけだから良いんだけど」
「いやー、ごめんごめん」
ぽふぽふ前側を叩いてるので、私は後ろ側に地味にくっついてるのを落としておこう。
粒が小さくて軽いせいで、飛んでる間にちょいちょい舞ってたんだろうな。
「まぁそれは置いといて。一応ありがとうって言っておかないとな」
「いやー、あれ結構怖そうだしね……」
上ってきた後も二人を乗せたまま、元気に走り回ってるシェラを見て言うアヤメさん。
うん、アレは平気な方が凄いと思う。
せめて鞍みたいなものが有れば、少しはマシなんだろうけどね。
掴まるところが前の人のお腹しか無いもんなぁ。




