1158:戻って戻ろう。
さて、それじゃ戻るとするか。
いくら皆が解ってて触れてこないとはいっても、何が起こるか解ったものじゃない世界だし。
急に謎の突風が吹いて何か飛んできたりするかもしれない、くらいの気持ちでいた方が良いだろう。
まぁこのタイミングで本当に飛んできたら、隠密さんが止めてくれるかもしれないけど。
他の時なら放っとくだろうけど、今はアリア様の頼みでこの姿になってる訳だしね。
ただの事故とはいえ、責任がどうこうって話になったらそれも出てくる事になるだろう。
いや、少なくともこっちからそういう話にする事は無いけどさ。
まぁそれは良いとして、さっさと解除するとしよう。
「ほいっ……っと」
やっぱりサイズが変わると、感覚の調整で一瞬ぐらつきそうになるな。
まぁ少しは慣れたし、困るほどではないけど。
「掛け声は要るのか?」
「いや要らないけど」
……何故そこにわざわざツッコむんだ、アヤメさん。
別に良いじゃないの。
「さて、とりあえず一旦机に戻りますか?」
「うむ。頼……もうと思ったが、必要無い様だな」
「みたいですね」
一人ずつ上まで連れて行こうかと思って声を掛けたら、出番だーとばかりに上からシェラが降ってきた。
そこまで広いわけじゃないんだから、あんまり勢いよく登場すると危ないよ?
「まぁせっかくだし、アヤメさんだけでも乗ってく?」
「あー…… うん、それじゃ頼むわ」
さっきシェラの背中で散々な目に遭ってたしって事で、アヤメさんに背中を向けておぶさってもらう。
翅が動かせないからちょっと飛びづらいけど、お姫様抱っこだと恥ずかしいって言われそうだし仕方ない。
いや、今更だし言わないかもしれないけど、もう背負ったし別に良いか。
飛びづらいってだけで飛べないわけじゃないし。




