1150:ギリギリまで抵抗しておこう。
さて、と。
アリア様の居る椅子の方へ飛んで…… ん?
ふと横を見ると、「たいへんだねぇ」みたいな笑顔でお姉ちゃんがお茶を飲んでる。
他人事だからって気楽なもんだよ。
いや、関係無いのは事実だから仕方ないんだけど。
「……で、本当に良いんですね?」
「もちろんだとも」
「私は良くないけどな……」
「はっはっは」
三人で仲良く仰向けに転がって、横からアヤメさんの肩をぺしぺしするアリア様。
うん、まぁ今更言っても仕方ないよね。
……そういえばすっかり忘れてたけど、この状態って痛覚は鈍るんだし案外普通に踏んでも痛くないかもしれないな。
まぁそれでも痛かったら嫌だし、【浮遊】の解除はしないでおくけど。
三人はやや背もたれの側に寄って転がってくれてるから、一旦空いてるスペースに着地してみよう。
……あんまり近いと危ないからって遠慮し過ぎたかもしれない。
結構後ろにはみ出てるというか、かかとが完全に宙に浮いてるし。
いや、何となく着地してみただけで飛んだままの状態だから、全然問題は無いんだけど。
「うーむ、中々の迫力だな」
「無害ではあるんですけどね」
まぁそうだろうなぁ。
いくら軽くても、デカいってのはそれだけで威圧感が有るものだし。
……いや、まぁうん、同サイズだと全然軽く無いんだけどね、私。
今は関係無いし、それは置いておくとしよう。
「えーと…… とりあえず適当に踏んでみれば良いんですかね……?」
「ふむ、そうだな…… ではまずは体重をかけず、僅かに触れる程度に足を乗せてみてくれるか?」
「はい? あぁ、はい」
……なんか細かいリクエストが出てきた。
まぁもう足をぷにぷにされるのは決定済みだし、流れは別に何でも良いけどさ。
「こっちとしては、サクッと済ませて欲しいんですけど」
「まぁせっかくの機会だ。諦めて楽しむが良い」
「そう言うと思いましたよ……」
アヤメさんが最後の抵抗を試みてる。
抵抗って言えるのかは微妙なところだけど。
ダメで元々、とりあえず言うだけ言っておこうって感じだな……
まぁ言うだけならタダだよね。




