1147:奇妙な説得をされよう。
「なんていうか、色々問題が有りますよね?」
「む? ……特に無いと思うが」
「いやいや、どう考えても無くは無いですって」
「ふむ、認識の相違というやつだな」
うん、それは解るんだけどさ。
こっちとしては、もうちょっと自分の立場を考えてほしいんだ。
コレットさん、無理だろうけどなんとか止めてくれないかなぁ。
……あ、だめだこれ。
顔には出てないけど、コレットさんも完全に向こう側だ。
「アリア様みたいな偉い人を踏みつけるとか、勘弁してくださいよ……」
「あぁ、その点は問題無いぞ」
「いや、有りますよね?」
「いやいや。そもそも白雪は自覚しておらん様だが、【妖精】であるという一点で、既に我々人類より上位の存在なのだぞ?」
いや、そう言われても中身は一般市民なんですって。
むしろ普通の人より下手に出がちなくらいだよ。見た目はともかくとして。
「そう言われても…… っていうか、それ罠ですよね?」
「む?」
「いや、そういう考えで好き放題し始めたら、絶対お仕置きされるでしょう?」
「あぁ、まぁそうかもしれんな。なにせ人類の側にも都合が有る故、そこは仕方の無いところだろう」
やっぱりそうだよね。
ジョージさんも「あたりめーだろ」みたいな顔してるし。
「とはいえ、これはこちらが望んでいる事なのだから問題は無いだろう」
「そりゃ怒られないって意味では無いんでしょうけど……」
「ふむ、中々に往生際が悪い」
「いや、当たり前ですよね?」
王女様って、そんな気軽に足蹴にして良い存在じゃないでしょ。
敵国のだとか反乱したとか、そういう関係ですら無いし。
いや、そうだとしても最低限の礼儀ってものが有るだろう。
……でもまぁ、結局こっちが折れる事になるんだろうなぁ。
というか折れるまで説得されるんだろうな。




