1144:せっかくなので乗り回そう。
おっと、あっちに気を取られてたら危ないな。
そろそろこっちも実体化する頃だろうし。
「よっ、と」
とか思ってたら実体化したので、勢いが付く前に受け止めよう。
しかしシルクが居ないって事は自分でやらないといけないんだし、あえて調整せずに半分のサイズにしても良かったかもしれないな。
降ろしてから大きくすれば良いんだし。
まぁもうやった後だから今更だけどね。
「考えてないで早いとこ降ろしてくれ。これちょっと恥ずかしいから」
「あ、ごめん」
まぁうん、お姫様抱っこみたいな感じになってるもんね。
抱き着くのも何だしおんぶもこっちの翅が動かせなくなるから、仕方ないと言えば仕方ないんだけど。
んじゃゆっくり下りて……
って、なんかシェラがアリア様を乗せて走ってきたんだけど。
「さぁさぁ、後ろに乗るが良い」
「何やってんですか」
「せっかくの機会なのでな」
そりゃ小さくならないと乗る事は出来ないだろうけどさ。
だからって速攻で乗らなくても良いんじゃないかな。
まぁさっきの様子だと、シェラの側から乗れってアピールしたんだろうけど。
「まぁ無理に断る理由も無いし、そっちに降ろしてくれるか?」
「はーい」
王女様に後ろからしがみつく事になるけど、それは良いんだろうか。
まぁ本人がそうしろって言ってるんだから、そうするしかないだろうけど。
「では白雪、コレットも頼むぞ」
「あ、はい」
もうお茶の準備は出来たらしいな。
ついでと言うか何と言うか、お姉ちゃん達にも用意されてる。
「よし、では行くぞ!」
「頼むから、加減はしてくれよ……?」
アリア様の号令に従って、シェラがとことこと駆け出していった。
ゆっくりでも割と揺れるらしく、二人ともしっかりしがみついてるな。
まぁ落ちても怪我はしないから、比較的気楽なものだろう。
いや、例によって怖いものは怖いって話になるけど。
あ、アリア様の後頭部にラキが居る。
何をやってるんだあの子は。




