1140:隣は気にしないでおこう。
「……よし。任せたカトリーヌさん」
「アリア様と【妖精】に従う」って事は私じゃなくても大丈夫だろうという事で、隣の人に押し付けよう。
「私でも良いのでしょうか?」
「カトリーヌさんだって同じ【妖精】なんだしオッケーでしょ」
こっちの声は聞こえてるのに変わった様子が無いって事は、私じゃなくても大丈夫って事だろう。
……なんか微妙に犬耳の角度が下がってる気がするけど、気のせいって事にしておこうね。
「では僭越ながら、務めを果たさせていただきます」
「いや、そんな大層な話じゃないでしょ……」
一緒にポチたちの所へ飛びながら、隣で無駄な気合を入れるカトリーヌさん。
大層どころかかなりしょうもない話だと思うんだよ。
やる事はただモフるだけだし。
「はいはい、良い子だねー」
とりあえず、ちょこんとお座りしてるポチの頭を両手でなでなで。
おー、しっぽが激しい。
実際順番待ちというか色々やってる間、ずっと静かに待機してくれてるしかなり良い子だよね。
それは他の子もそうなんだけど。
……ラキ辺りはあんまり暇過ぎると、隅っこで地味ーに踊ってたりするけど。
まぁうん、静かな事には変わりないから良いんだけどね。
「失礼します」
……隣で同じ様にと言っていいのかカトリーヌさんに頭を撫でられて、お姉さんのしっぽもぶんぶん振られてる。
届く範囲とかはちゃんと理解してるんだろうけど、頼むからうっかり巻き込まないでね?
「ん?」
何やら、ポチが僅かに頭を動かしてきた。
とりあえず一旦離れてみよう。
撫でられる為に伏せ気味だった顔をスッと上げて……?
「あー、お腹?」
ゴロンと横に転がり、逆さになってこっちをじーっと見てきてる。
うん、私の質問に否定の気配が無いって事は、わしゃわしゃしてくれって事だろう。
「おりゃおりゃー」
「良いなぁー……」
ポチのお腹にモフっと飛び込んで、両手で思いっきりかき回す。
なんか遠くからお姉ちゃんの声が聞こえてきたけど、まぁ気にしないでおこう。
「すべすべですわねぇ」
……いや、うん、なんでお姉さんはポチと同じ動きしてんの?
あとカトリーヌさんは、人のお腹の上で何を感心してるんだ。
うん、気にしない気にしない。
あっちはスルーしよう。




