1138:実用面に触れよう。
「それにしても……」
「ん?」
アヤメさんが何やらぽつりと呟いた。
「確かに威力は凄そうなんだけど、あんまり実用的ではなさそうだな」
「あー、まぁ…… って、自分でも思ってるんだ」
撃ったシェラ自身が、アヤメさんの言葉に「そうなんだよねー」って感じで笑ってる。
それで良いのか? いや、まぁ良いのか。
本人の中では宴会芸みたいなポジションなのかもしれない。
「溜めも長いしあんまり遠くには届かないっぽいし、止まってから発動までちょっと間が有る上にすっごい目立つもんねぇ」
「下に居なければ無害ですし、何らかの手段で動きを制限しなければ当たる事はなさそうですね」
お姉ちゃんとレティさんも同意見…… なのはまぁ当然だな。
私でもそう思うくらいだし。
「ふむ…… 事前に敷いておけば、嫌がらせにはなりそうだな」
「あぁ、確かに踏んだらヤバそうですね」
軽く触るだけでサクッと刺さっちゃうくらいだし、気付かずに踏んじゃったりしたら大変な事になりそうだ。
まぁ地面側にも埋まるだろうから、そこまで大怪我はしないかもしれないけど。
「踏んだ痛みで転ばせて、その先にもう一つ敷いてあれば効果的ですわね」
「エグくない?」
なんか半端に死なずに済みそうな辺りが特に。
「攻撃という事であれば、それはむしろ望ましい事では?」
「それもそうか……」
いや、なんかちょっと納得しちゃったけどさ。
やっぱりちょっとどうかと思うんだ。
でもどっちかというと、基本的に当たったら即死っていう、私達の攻撃の方が珍しいのか。
……いや、うん、即死な上にもっとエグい攻撃ばっかやらかす種族が言えた事じゃなかったな。
【妖精】の方がよっぽど異常だわ。




