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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1103/3915

1103:視線から逃れよう。

 ゆっくり近づいてきたカトリーヌさんが、握手しようとそっと手を差し出していく。


「クリス様、そんなに緊張せずとも…… と言うのも無理な相談の様ですわね」


「まぁその辺は無理強いしても仕方ないしねぇ」


 大人しい子だし、ラキ達くらい堂々としろって言うのはちょっと無茶だろう。

 まぁお互い、ちょっとずつ慣れていけば良いよね。



「ところでクリス様は、猛毒以外には何か特技をお持ちですの?」


 あぁ、そういえば。


「もし何か有るなら試しに見せてほしいけど、どうかな?」


 おや、なんだか微妙に困った表情になったな。

 何か問題でも有るんだろうか。



「おかしな事をするわけでは無いが、あまり見られていると恥ずかしい、と?」


 あ、頷いた。


「いや、なんでそんな理解出来てるの」


「なんとなく、ですわ」


 まぁ注目から逃れるためにテントに潜り込んでいくくらいだし、恥ずかしがり屋さんなのは察せるけどさ。




「ふむ。では中で二人だけに見せてやると良かろう」


「で、後で言えと」


「まぁそこは無理強いしないが」


 ああ、一応間接的に私の能力みたいなものだしね。

 まぁ今までも全く隠してないんだし、今更言わなくて良いとか言われてもって感じはするけど。



「それじゃ、一緒に中に入っても良いかな?」


「お邪魔させていただきますわ」


 クリスが頷いて引っ込んだのを確認してから、二人で…… 一緒に入るにはちょっと入り口が狭いから、カトリーヌさんが通ってから入るとしよう。


 うん、ある程度の大きさがあるとはいえ、三人も入ると流石にちょっと窮屈だな。

 まぁ私たちは飛べるから、クリスのしっぽを踏んづけたりはしないで済むから良いけど。



「白雪、少し奥へ行ってくれるか?」


「あ、はい」


「適当に使いそうな物を入れておくから、好きにすると良い」


「ありがとうございます」


 ……何をするかは解らないからか、結構色々突っ込んできたな。

 私達から見れば抱える様なサイズの石とか丸太とか、細めの枝とかさっきと同じくらいの卵とか。



「ではクリス、頑張るのだぞ」


 入り口から片目だけ見えてるアリア様に、深々とお辞儀するクリスちゃん。

 ……なんていうか、この見え方はちょっと怖いな。


 これで指とか突っ込んでこられたら、ホラー映画か何かっぽいぞ。

 むしろモンスター系か? いや、そこはどうでも良いんだけど。



 あ、入り口に…… というか全体に布がかぶせられたっぽい。

 布が二重になって外の明かりが更に遮られたし、ちょっとだけ光っておくとしよう。



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