1099:仲直りを試みよう。
とりあえず、クリスを一旦テントに戻してあげよう。
隠れてる状態の方が落ち着くみたいだしね。
そっと入り口の前に降ろしてあげると、今度は警戒する事も無くするする入って行った。
……でもやっぱり、私が近くに居るかは確認するんだな。
「えーと…… ご、ごめんね?」
あ、お姉ちゃんが寄ってきたら引っ込んだ。
入り口の端っこからちょっとだけ顔を出して、こっちくんなって気配を出しつつ監視してる。
「うぅ、解ったよぅ…… あ、そうだ」
ん?
大人しく席に戻るのかと思ったら、鞄をあさり始めたな。
……なんかうずら卵っぽいものが出てきた。
なんでそんな丁度良さそうな物を持ってるんだ。
あ、パーティーのご飯はお姉ちゃんが担当してるからか。
いや、それにしても普通の卵で良いだろうに。
というかこういう世界の卵って、色々と大丈夫なのかな?
まぁ生で食べるんじゃなきゃセーフか。
そもそもそういう状態異常が有るのか…… いや、このゲームだしほぼ確実に仕込んでるだろうな。
油断は禁物だ。
「これ、ここに置いとくね?」
さっきの二の舞を避けるためか、入り口から少し離れた場所にそっと置いて手を引っ込める。
クリスちゃん、警戒しつつも興味津々みたいだな。
蛇だからって皆が卵を食べるわけじゃないだろうけど、少なくともこの子は好きっぽい。
ペットの爬虫類のご飯って、たしかネズミとかをあげるんだったか。
ドライフードとかじゃない分、抵抗の有る人が多そうだって思った覚えが有る。
「それ、クリスにはちょっと大きくないか?」
「蛇さんなら何とかなるかと思ったんだけど…… やっぱりダメかな?」
いや、言ってる事は解るんだけどさ。
この子、頭っていうか上半身は人型だし。
でもあの顔を見た感じだと、丸呑みかはともかく食べられはするんだろうな。
「えーと…… とりあえず罠とかじゃないし、欲しいなら貰っておけば良いんじゃない?」
天敵が離れたのでそーっと出て来て注意深く卵をつんつんしているクリスに声をかける。
あ、言われてすぐに抱き上げて、スルスルとテントに戻っていった。
そんなに欲しかったのか……




