1083:改善案を試してみよう。
「一応試してみましょうか」
「うむ」
一旦分身を解除して、と。
「動けなくなるんだし、ちょっと動いてからにしよう」
「さっきもだけどな」
「そうなんだけど」
うっかりしてたんだから仕方ないでしょ。
考えれば解る事だから、単純に私のミスではあるけどさ。
うん、仕方ない。
半球状の障壁を持ったまま、ふよふよっとテーブルの外へ。
アリア様から見やすい位置となると、この辺りか。
「さて。えーと、背中合わせで上下逆さだから…… あ、普通に縦方向に半回転で良いのか」
うん、特に難しく考える必要は無いな。
「んじゃ、発動っと」
背後に逆さに出る様にイメージしつつ、と。
お、出た出た。
振り向いても見えるのは足だけど。
しかし思ったより正確な位置に出てるな。
適当に逆さでーとか思ってただけなのに、最初からきっちりと高さが揃ってるっぽい。
ある程度はゲームの側で補正してくれるんだろうか。
単純に、特に指定がないなら同じ高さだよねって感じなのかもしれないけど。
まぁ何にせよ、調整の手間が省けて助かるから良いか。
「ぴったり合わせてー、と」
「触ってみても良いかな?」
「あ、はい」
慎重にーとかはまぁ言わなくても良いだろう。
お姉ちゃんじゃあるまいし。
「おお、予想通りの様だな」
「みたいですね」
本体が持ってる方がわずかに下がって、分身の方が押さえてる指を押し返すからそこで止まってくれてる。
指がツルッて滑ったら終わりだけど。
「ふーむ」
正面から障壁をつんつん突っつきながら、何かを考えてる。
固いから大丈夫とはいえ、微妙に怖いんですけど。
こっちからしてみれば、破城槌で突撃されてる様なものだし。
「白雪」
「はい?」
「よく考えてみれば、上下反転にすると今度は左右がお留守になるのだな」
「え? ……あ、ほんとだ」
そーっと横から押されると、普通に押されてしまった。
そういえば、縦回転しただけだと右手は右のままだな。
「えーと…… あれ、無理なのかな?」
「反転機能でも無ければ、不可能そうですわねぇ」
ちょっと手を動かしながら考えてみたけど、縦横前後を逆向きにするのは普通じゃ無理なのか。
……手でやってると元が左右反転してるから、一瞬「あれ、いける?」ってなるから微妙に困惑する羽目になるな。




