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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1076:視界の感想を聞いてみよう。

「あの視界、慣れないと気持ち悪くなるよねー」


「初めは酔いそうになりますわね」


 なんかエリちゃんが乗ってきた。

 まぁ溶ける事に関しては、あっちの方が経験豊富だもんね。

 少なくともこのゲームでは。


 あとカトリーヌさん、初めはって言うけど即座に慣れてたよね。

 視界には慣れてなかったのかもしれないけど、普通に動いてたし十分だろう。



「参考までに聞くけど、どんな感じなの?」


 いやお姉ちゃん、別に聞かなくて良くない?

 いや、流れで一応聞いとくかって感じなんだろうけどさ。


「んー? 簡単に言うと、瞼とかの障害物無しで全方位が見えるってとこかなー」


「三百六十度と言いますか、上も下も見えますのでそれ以上ですわね」


「へぇー」


 無駄に凄いっていうか、それをまともに認識できてるこの二人はどうなってるんだ。

 慣れで何とかなるものなのか?



「めーちゃんとかの視界も特殊らしいけどねー。多分私たちと似た様な感じなんだろうね」


「あー、なんかそんな感じの事は言ってたね」


 人型の時も目で見てないし、足の下も見えるらしいし。

 見たくない時は一部だけ遮断できるとも言ってたな。



「あんまり慣れちゃうと、人間の体って不便だなーって思っちゃうよねー」


「前しか見えないなんて、とても危険ですわよねぇ」


「それが普通だからね?」


 流石のお姉ちゃんもツッコミに回ったな。


「やー、そうは言うけどさー。こー、今の状態から言うならこんな感じなんだよー?」


 両手を顔に当てた目隠しの状態から、指の隙間からお姉ちゃんを見てるらしい。

 そこまで違うものなのか……


「んー…… 確かにこれで出歩くのは怖いかな」


「でしょー?」


 うん、言ってる事は何となく解らないでもないんだけどさ。

 今まで十何年もそれで生きてきたんだから大丈夫でしょうに。



「このゲームはプレイヤーをどうしたいんだよ」


「一応、感覚を元の状態に矯正する施設は有る様ですから……」


 うん、きっちり治してから現実に戻ろうね。

 というかエリちゃんの場合、今こうやって人型でいるだけで十分か。




「と言いますか」


 ん?


「あくまでも噂程度の話ですが」


「何?」


「海外の特殊部隊の方などは、その様な視界で活動されているとか」


「……まぁ命がかかってるだろうし、見られるなら見えた方が良いもんな」


 あー、それは確かに。

 というか仕事の内容を考えると、更に情報量の多い視界になってそうだな。

 サーモグラフィーとか赤外線とか、暗い所でも見える様になるだとか。


 まぁそういう話がちゃんとしたルートから出ては来ないだろうし、信憑性に関しては言う通り噂話ってレベルか。

 技術的に出来るんだから当然やってるだろうみたいな、公然の秘密みたいな状態かもしれないけど。



「都市伝説レベルの話では、体に機械を埋め込む事で、常時その視界で生活している方も居るそうですよ」


「流石にそれは創作なんじゃないか……?」


 うん、そこまではどうだろう。

 でも実際、想像してる以上に現実の方が凄い事やってるってケースは有るものだからなぁ。


 「事実は小説よりも奇なり」って言うし。

 カトリーヌさんみたいな人も居るんだし。



 ……いや、それを言ったら私とお母さんの方がよっぽど特殊か。

 私も大概だけどお母さんなんて、銀行に入った瞬間に非常ベルを鳴らされた事が有るとか言ってたし。


 流石にびっくりしたって言うけど、なんで私達みたいなのが銀行に入って大丈夫だと思ったんだ。

 ベルを鳴らされなかったとしても武装した警備員が飛んでくるでしょうに。




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