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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1074/3916

1074:見分けられよう。

「魔法は例外というか、分身した後に出した物は対象外なのかな?」


「んー、ちょっとアイテムボックスから何か出してみ?」


「ああ、どうなるんだろ」


 そういう特殊な空間的な所まで一緒に分身してるんだろうか。


 でも私の収納って、やたら濃い魔力の塊だらけだしなぁ。

 そこまでコピーしてたら、消費MPとかすっごい事になりそうだけど。



 まぁ考えるより試してみる方が早いな。

 適当な魔力結晶を掴んで、と。


「……んー、本体だけみたいだねぇ」


「流石にそこまでは増えないんだな」


 とりあえずMPも減ってるし、せっかく出したんだから吸っておこう。

 どうせこの後もガンガン減っていくだろうし。



「にしてもこれ、アイテムを取り出したら本体がバレちゃうんだなぁ」


「まぁ今はその様な事をしなくても、見分ける事は容易だがな」


「え?」


 おや、アリア様が何やら違いに気付いたらしい。


 見た目とかは完全に一緒のはずだけどなぁ。

 入れ替わる時にも何も無いって言ってたし。



「今はどれが本体だと思います?」


 とりあえず下に居る私と入れ替わって、アリア様に確認してみよう。


「下に居るのが白雪だろう?」


「むぅ、正解です」


 なんか即答された。

 容易って言うのは本当らしいな。



「じゃあ今は?」


「私から見て右、だな」


「それじゃ今度は」


「変わっていないな。そのまま右だ」


 変わったとだけ言ってみてもダメか。

 普通に即答されてしまう。



「あー、なるほど。雪ちゃん雪ちゃん」


「ん?」


 なんかお姉ちゃんにも解ったらしい。

 というか、お姉ちゃんだけじゃなくてみんな気付いてるっぽいな。


「入れ替わってみて?」


「はい、どれが正解でしょう」


「えっとねー」


 ん、指を出してきた。

 「これー」とか言って突っついたりしないだろうな。



「こっちだねぇ」


「あー、うん、当たってる」


 そんな簡単に見分けがつくものなのかぁ。

 何か欠陥でも有るのかな?



「何か見分け方が有るの?」


「雪ちゃん、素直だからねぇ」


「え?」


「白雪さん、こっちを向いていただけますか?」


「ん」


 レティさんに後ろから呼ばれたのでクルっと反転。

 あえて真後ろから呼ぶのは、私の配置の問題かな?



「簡単に言いますと」


「うん」


 なんだろう?


「今目が合っているのが本体ですねぇ」


「……あ」


 うん、それは解りやすいね。

 本体以外はなんか変な所見てるんだもんね……



「雪ちゃん、律儀にちゃんと向き合うからねぇ……」


「さっきも指で視線を誘導されてたからな」


 ……それでわざわざ指を出してきたのか。


「今は同じ方を向いてるからマシだけど、配置次第でもっと露骨な事になるだろうねぇ」


「……訓練しないとバレバレかぁ」


 何か有ったら、ついそっちを向いちゃうもんなぁ。


 あ、アリア様が「今は」って言ったのはそういう事か。

 私が慣れてないから見分けられるけど、使いこなせば別だもんね。



 ……あれ?

 別に本体がどれか判別されたとしても、実はあんまり問題無いんじゃないか?


 偽物をぺちってするだけで本体も死ぬんだから、実質全部本体みたいなものだし。

 普通に使う分には、あんまり困る事はなさそうだな。


 ……ただ、うん、今のはかなり恥ずかしかったな。

 言われるまで気付いてなかったし。



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