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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1057/3916

1057:付属品を外してみよう。

「とりあえず、試すのはこれくらいかな?」


「うむ。後は戻る時の事だろうな」


「あ、そうですね」


 何度も試すのは手間だし、出来るだけまとめて試しておきたいところだな。

 とはいえ、何が有るかな?



「とりあえず、これが壊れたらどうなるか、ですかね」


 帽子を手に取って、ぽふぽふと叩いてみる。

 ちょっともったいないけど、やってみろって言うなら試すしかないよね。


「それと、外したまま戻るとどうなるか、もな」


「あー」


 それも試しておいた方が良いのか。

 方が良いっていうか、せっかくだしやっとこうかって感じだけど。



「普通に考えれば一緒に消えるだけだろうけど、一応ってとこですね」


「うむ」


 アヤメさんの確認に頷いて、こちらに手を差し出すアリア様。


「それは寄越せって事で良いんでしょうか」


「うむ」


 再度頷いたので、とりあえず近寄って逆さにぽふっと乗せてみた。

 壊さない様に扱うのは大変だろうけど、壊してみようって話だから別に問題無いか。



「ふむ…… おお、これは確かに脆いものだな」


 アリア様が帽子のつばをそっと摘まんで引っ張ると、なんの抵抗もなくそこだけがむしり取られた。

 というか摘まんだ時点で取れかけてたっぽいな。


 私が触ってあの感触だった帽子があれだけ脆いなら、私もあれと同程度って事だし、そりゃ体当たりされたら散る事になる訳だ。



「……気になるな」


「いや、なにやってんですか」


 なんでむしった帽子を口に入れてるんだよ、アリア様。

 子供じゃないんだから、なんでも口に放り込むんじゃありません。



「むぅ」


「大丈夫ですか?」


 さっきお姉ちゃんが思いっきり浴びても問題無かったんだから、【妖精】の毒は無いとは思うけど。

 単純にあれ、帽子だしなぁ。


「あぁ、問題無い…… いや、大問題かもしれないな」


「はい?」


「実に美味い」


「えぇ……?」


 なんでだよ。


 ……あー、【妖精】は美味しいらしいし、その体と同じ素材で作ったコピーだからか……?

 まぁ例によって、自分だと全く判らないやつだろうけどさ。



「これは、これを目当てに襲われても、おかしくないと言っていい、代物だな」


 ぱくぱくと食べながら言わないでほしいんだけど。

 それこそもっと食べたいって襲われそうな気がしてくるし。


「皆も試してみろ」


「わーい。失礼しまーす」


 ……お姉ちゃん、何真っ先に貰いに行ってんの。

 まぁうん、体じゃないだけマシだけどさ。




 結局コレットさんやジョージさんも含めて、【妖精】以外の全員に配布されてしまった。

 コレットさん、澄ました顔のまま地味にぴこぴことウサ耳が動いてるの、なんだか可愛いな。


 あと、どうやら召喚獣たちにとっても美味しいらしい。

 ……もっとよこせって襲ってくるような子達じゃなくて良かったよ。



「にしても、もう半分も残ってないじゃないですか」


「残りもかぶりつきたいところだが、そうなると経過を見る事が出来んからな」


「まぁ、それはそうですね」


 そのまま残るって可能性がゼロじゃないんだから、この時点で全部無くなるってのは良くないだろうな。

 本当に言いたいのは、みんなして食べてんじゃないよって事だけど。



「それじゃ……」


「あぁ、ちょっと待った」


「はい?」


 おや、ジョージさんからストップが。

 まだ何か有ったかな?



「試したか無いだろうが、今の状態で負傷したらどうなるか、ってのも確認した方が良いんじゃないか?」


「あー…… 確かに」


 気にならないでもないな。

 まぁうん、何かされたら大抵即死だろうし、意味が有るかは微妙なところだけど。



 あぁいや、普段より大きいんだから、腕だけとか脚だけとか、一部だけがぶつかる可能性は高くなってるのか。

 無駄ではなさそうだけど、実験でそこまでのダメージを負うのも嫌だなぁ。


 まぁちょっと傷をつけておく位で良いか。

 痛みには鈍くなってるから、少しならそんなに痛くもないだろうしね。




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