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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1053/3916

1053:押し合ってみよう。

「白雪さん」


「ん?」


 とうとうふにっと抱き着いてきたと思ったら、声をかけられた。


「抵抗してみますので、押し込んだり前に蹴り出そうとしてみたりと、少し試してみていただけますか?」


「あ、うん」


 押してこいっていう方が本命だろうけど、まぁ実験の形を取られたら仕方ないな。

 別に足じゃなくても良いんだから、本当に仕方ないのかは置いておこう。



「んー…… ダメだ、押せない」


「んふぅ…… こちらもダメになってしまいますわ……」


「それは元からだと思う」


「やはり、同じサイズの時と同程度の力の様ですわね」


「あー、うん、っぽいね」


 何事も無かったかの様に戻らないでくれないかな。

 いや、ダメな流れで続行されても、それはそれで困るか。



「っていうか、あんまり押したら食い込んでちょっと痛いかも」


「まー面積当りの圧力、単純計算で百倍だろうしねー」


「あー……」


 エリちゃんに言われて少し納得。

 確かに、元の強度のまま十倍サイズになったならそうなるのか。

 当たり方とかにもよるだろうから、一概には言えないだろうけど。



「前に動かそうとすると、余計にだなぁ……」


「私一人分の重さのサンダルを履いている様なものなのでしょうね」


 うん、無理に引っ張ると足の甲にカトリーヌさんの手が食い込んできて、割と痛い。

 というか数十キロのサンダルって、どんな超人の修行だよって話だな。



「では、抵抗はこれで終わっておきますわ。どうぞ、普通のサンダルと思って気にせずお歩きくださいな」


「嫌だよ。っていうか私、もともと地面は歩かないし」


「無念ですわ」


 カトリーヌさんだってずっと飛んでるでしょうに。

 しかも歩けって言うけどもう片方は普通に裸足だし。


 ……っていうか、多分実際に歩いたとしても、痛いのはこっちだけなんじゃないかな。

 カトリーヌさんの方は全身に分散されてそうでもないだろうけど、こっちは硬い人形を踏んづけてる様なものだし。



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