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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1051/3917

1051:一緒に大きくなるか試そう。

 さて、場所も空いたし……


「そういやあんた、さっき思いっきり浴びてたけど大丈夫なのか?」


 ん?

 あー、そういえば【妖精】の体を突き抜けて行ったって事は、人間にとっては毒を浴びた様な物か。


「んー、特におかしな感じは無いかな。服も汚れたりしてないし」


 確かに真っ赤にはなってないな。

 ついさっき生き物を体当たりで爆散させた人の恰好には見えない。



「でも口に入りはしてたなぁ。うん、雪ちゃん美味しかった」


「どうかと思うよ」


 妹を食べて嬉しそうにするんじゃない。

 不可抗力だったけど。


「あの状態になる事で、毒性が薄まったのでしょうか?」


「あ、そうかも。なんか言われてみれば、ちょっと妙に体が暖かい気がするし」


「完全に無害ではなさそうだな」


 ……なんか強いお薬みたいな体だな。

 必要最低限しか摂取しちゃいけませんってか。


 そういえば、ソニアちゃんがお酒みたいって言ってたな。

 アヤメさんがなってた状態も、基本的には酔っぱらったみたいなものだったんだろうか。




 まぁそれは良いとして、だ。


「とりあえず、やってみるよー」


「はーい」


「あんたは座っとけよ」


「解ってるよぅ」


 うん、流石に同じミスを二回続けはしないよね。

 お姉ちゃん別に頭悪くないっていうか、むしろ私よりよっぽど優秀だし。


 ……普通のテンションでいてくれさえすれば、だけど。



 そんじゃ、ぽわわーっとでっかくなるか。

 【妖精山脈ゆるふわギガンティック】っと。




 ……えーと、まずは帽子……は有るな。

 ちゃんと一緒に大きくなってる。


「おー、成功だ」


「みたいだね。……でもこれ、帽子も触ったら壊れるだろうね」


 私が触ってつばを曲げられるって事は、私や私の服と同じ程度の耐久力になってるって事だろう。


「この状態で壊れると、元の方はどうなるんでしょう?」


「試すのはちょっとなぁ」


 うん、今貰ったばっかりな物だし、品質も普通に良い品だもんなぁ。

 流石に無駄に壊すのは忍びない。



「ああ、問題無いぞ。予備は用意してある」


「なんでそんなに持ってるんですか……」


 胸元から出るわ出るわ、全部で六つの帽子が机に並べられた。

 いや、だからなんでそこに入れてるんだ。



 ここからだと遠いし今のサイズからだと小さいから見づらいけど、全部違うデザインの帽子っぽいな。

 それじゃ結局これ(・・)は一つしかない気がするんだけど。


 ……まぁ贈り主が良いよって言ってるし、私もこだわりが有るわけじゃないし犠牲になってもらうか。

 いや、壊れるとは限らないし多分大丈夫だとは思うけど。



 ……ん?

 なんか足下に……


「いや、なにやってんの」


 カトリーヌさん、なんで人の足の裏にぺたーってくっつきに来てるんだよ。

 やりそうではあったけど。


「【妖精】の力なら大丈夫かと思いまして」


 触っても壊れないか試してるって言いたいのか。

 それならそれで、せめて言ってからじゃないとお互いに危ないだろうに。


 でも今、一瞬「バレましたわ」みたいな顔したよね。

 絶対咄嗟に考えた言い訳だよね。



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