1043:皆を帰らせよう。
「お待たせしました」
「うむ、ご苦労」
モニカさんが立ち上がって砂を払いつつ戻ってきて、アリア様がモフっと頭に手を置いて労う。
なんでこの人、あれだけやっておいて返り血はほぼ浴びてないんだろうな。
慣れとかなんだろうか。
「無駄に張り切ってねぇで、さっさと決めてやれよ」
「……いいじゃないですか」
あー、なんかいつもより手間をかけてると思ったら、アリア様に良い所見せたかったのか?
声のトーンは変わらないけど、ちょっと顔がむすっとしてるな。
いや、まぁアレを良い所って言うのはどうなのかとは思うけど。
いつものギャラリーの皆さんも、流石にちょっと引いてるぞ。
あ、ササキさんがぺこりとお辞儀して小走りで出て行った。
復活するお兄さんを迎えに行ったんだろうな。
説教しに行ったのかもしれないけど。
「よーし。では皆の者、解散!」
パンッと手を叩いて散会の宣言をするアリア様に、ギャラリーの皆さんが口々に挨拶を返して撤収していく。
うん、やる事やったらさっさと休んで、明日に備えようね。
むしろこんな事やってないで休もうね。
「では行くとしよう」
「あ、はい」
道が見える程度の明かりは有るけど、流石に暗いからここでも先頭で照らした方が良いよね。
いや、モニカさんがランタンみたいなの持ってるから、そっちに任せて良い気もするけど。
むしろ任されるために持ってるんだろうし、お願いした方が良かったんだろうか。
用件がなんであれ、あの人は【妖精】に頼ってもらえれば喜ぶだろうしなぁ。
でももう前に出ちゃったし、気にせず照らしていくとしよう。
……あの人のテンションを高めすぎると、なんかちょっと怖いし。
というかある程度落ち着いてないと、また縛り転がされるだろうし。




