1030:唐突に跳び乗られよう。
「改めまして、これからお世話になりますシャルロットと申します」
「おう、よろしくな」
出来る限り下りてきたけどまだかなり上の方から、シャルロットさんが頭を下げつつ挨拶してる。
自分の体に顔が付くんじゃないのってくらい頭を下げてお辞儀してるけど、それでも手を伸ばせば握手出来るかもって位には遠いな。
「コンパクトに座るの、上手だねぇ」
「ジェイさんに言われて、座る動作はしっかりと練習しましたから」
お姉ちゃんの感心する声に、シャルロットさんが得意げに答える。
練習したって言ってもそんなに時間は無かったんだから、かなり才能が有るのでは。
……なんの才能だよって言われたら黙って目を逸らすけど。
でもまぁ確かに、出来る様になっておいた方が便利な動作だろうな。
誰かと話す時は大抵の場合、今みたいに地上に居る人相手って事になるんだし。
それにあの位の高さなら、ぽーんと投げれば物の受け渡しも出来るだろうしね。
「では一旦失礼して」
「おう」
立ち上がりますよという合図代わりの言葉で、挨拶の為に少し近づいていたエドワードさんが離れていく。
うん、動くときは周りに人が居ないかちゃんと確認して、居るなら警告しておかないとね。
……なんか大型車の運転みたいだな。
まぁサイズ的には車どころか家とか電車とかってレベルだし、動きの複雑さも有るから危険度は比べ物にならないけど。
「あぁ、少し良いか?」
「はい」
おや、アリア様がストップをかけた。
どうかしたんだろうか。
……なんか敷物を敷いて靴を脱ぎ始めたんだけど。
「コレット」
「はい。……はっ!」
……なんであの高さまで、しかもアリア様を抱き上げたままで跳べるんだろう。
自分は靴を履いたままだからか、上手にアリア様だけをシャルロットさんの背中に着地させて帰ってきたし。
まぁうん、いつもの事いつもの事。
気にするだけ無駄だな。
背中の上を少し歩いてシャルロットさんの背後……って言い方で良いのか?
まぁ良いか。
「勝手ながら失礼するぞ。上までよろしく」
「はい、どうぞ。危ないのでしっかり掴まっていてくださいね」
「うむ」
一応声をかけてから、さっきのぴーちゃんみたいにシャルロットさんの背後からしがみついてる。
ぴーちゃんと違って飛べないんだから、本当に気を付けてほしい所だな。
まぁ万一振り落とされても、コレットさんが空中でキャッチするんだろうけど。




