1005:経路を確認しよう。
深く考えるのはやめて、さっさと照らしに行くとしよう。
私は悪くないのだ。多分。
「失礼しまーす」
「あ、やっぱ来てくれたー」
「うむ」
「……いや、何なのその反応は」
そんな「頼まなくても来ると思ってたよ」みたいな事を言われても。
っていうか、後ろで前に出るって言ってたの聞こえたでしょうに。
「え? だって雪ちゃん良い子だし?」
「うむ」
「いや、反応に困る」
褒められてるんだか扱いやすいって言われてるんだか。
お姉ちゃん、私に変に甘いから前者なんだろうけどさ。
とは言え、身内がそうしてくれてるおかげで、外であんな扱いされててもそんなに心が歪んでない……
いやうん、自分ではそう思ってるだけかもしれないけど。
まぁ世間を呪ったりする性格にはならずに済んでるんだろうし、感謝はしてるけどね。
自虐的にはなってる気はするけど、冗談で済ませるレベルだし。
あと客観的に見て私が怖いのは事実だと思うし。
……あ、一部のパーツの事は弄ってきたら冗談では済まさないけどね。
頼むから少しくらい育ってくれ。縦にばっかり伸びなくて良いんだから。
それは良いとして。
気にすればするだけヘコむし。
「まぁうん、なんでも良いけど照らしに来ました」
「あぁ、頼むぞ」
「はい。えーと、どういうルートで行きます?」
先頭で進むんだから、順路は把握しておかないとだ。
普段なら適当に先導すればいいんだけど、今の決定権はアリア様に有るだろう。
「通りには出ずにこのまま北上して行こう」
「あ、はい。公園のあたりで左折する感じで良いですかね?」
「うむ」
大きい道を通らずに路地伝いで行くのか。
あぁ、そうか。
あんまり人通りが多いと、シャルロットさんが危ないもんね。
この時間帯だとそんなに多くは無いだろうけど、脇道なら殆ど居ないからあんまり気にしなくて済むし。
それにちょっと集団の面子が個性的過ぎるから、人目に付きすぎるのもね。
いや、個性的とか【妖精】が言うなっていうか、お前が一番目立つだろって言われそうだけど。




