第68話 ララエルさん怒られる
――町から少し離れた草原の街道上――
「ララ、お話があります!」
「な、なにかしら?」
町を出発して暫くして周りに人影が無くなった所でサハラさんはララに少し怒った顔で話しかけました。
そう、怒った顔です。
サハラさんは先ほどのララの取った行動にびっくりしたのと同時に、凄く凄く怒っていたのでした。
「ララ! あんなちょっとした事で耳を切ろうとしちゃダメなのです! と言うか自分を傷つけようとしちゃダメなのですよ!」
「え? え? うん。 で、でも大丈夫、本当に切ろうとした訳じゃなくてね。 メルミアお姉さまに私が怒ってるって伝えようと思っただけなの」
怒られたララは驚いて咄嗟に言い訳を並べ立てて何とかサハラさんの怒りの矛先を逸らそうとしますが、むしろこう言う場面で言い訳を言うのは逆効果なのです。
「ララ。 ララは分ってないのです。 ララの取った行動が僕やリンディアさんやメルミアさんにどれだけ心配を掛けたのか! 例え振りだけだったとしてもダメなのです」
サハラさんは悲しげに目尻を下げ、ララの手に自分の手を添えながらどんなに周りを驚かせ、悲しい気持ちにさせたのかを切実に訴えました。
「ああ、やはりその丸耳は分っているな。 先ほどの行動は短慮に過ぎると言う物だ。 もう少し周りの気持ちも考えてくれ」
「そうね。 その丸耳と同じ気持ちなのは釈然としないけれど、私も全く同じ意見よ」
そんなサハラさんの言葉にリンディアさんはもちろんの事、なんとメルミアさんまでも同意してきます。
「ぅぅぅ……だって……」
「だってじゃないのです!」
尚も言い募ろうとするララにサハラさんがピシャリと言いきります。
「でもメルミアお姉さまがサハラに酷い事言うんですもの……」
「ララ、僕の事を想って怒ってくれたのは嬉しいのです。 でも、やっぱりさっきのは良く無いと思うのです……」
もう一度サハラさんはララの顔をしっかりと見て、凄く悲しそうに、辛そうに“自分を傷つけようとするのはやっぱり良く無いよ”と呟きました。
「うん……そう、ね。 ご……ごめん、なさい」
それでやっと観念したのか、ララはサハラさん達三人の顔を順番に見た後に顔を伏せ、小さな声でしたが謝罪をしたのでした。
すーぱー短い真面目回でした!
…………真面目かな?




