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仮面(マスク)の奥の伏字を暴け――その「匿名」、注釈で筒抜けですわ

 『天空の貴族街』の最深部、『常闇とこやみの離宮』。

 今夜、帝国でも指折りの有力貴族たちが主催する、伝統ある「仮面舞踏会マスカレード」が催されていた。


 この宴には、鉄の掟(設定)が一つだけ存在する。

 ――仮面を被っている間、全ての者はその素性を失い、匿名ななしになること。


 たとえ相手が皇族であっても、仮面さえあれば一介の貴族として扱い、無礼講をたのしむ。それが頽廃たいはいした社交界において、唯一許された「毒抜きの場」なのだ。


 ……もっとも、私のような「校閲者」の目にかかれば、仮面など、インクが透けて見える薄紙ですけれど。


「……あら、皆様。わざわざ顔を隠してまで、そんなに見せびらかしたい『醜態しゅうたい』がございますの?」


 私は、カイル様にエスコートされながら、豪華な大扉をくぐり抜けた。

 視界に飛び込んできたのは、シャンデリアの光を乱反射させる仮面と、その奥に潜む、欲深き「本音」の数々。


 そして会場の中央、ひときわ高い壇上だんじょうで、周囲の女性たちを品定めする「金の仮面」の男――第一皇子アルフォンス。


(カイル様、見て。あの方は自分が『完璧な主役』だと思い込んでいますけれど……そのプロット、今夜で打ち切り(ボツ)になりますわよ)

 最後までお読みいただき、ありがとうございます!


 仮面さえ被れば「バレない」と思い込み、女性を品定めするアルフォンス皇子。

 しかし、リリアーヌ様の「注釈」の前では、その仮面すら、恥部をさらけ出すための「額縁」に過ぎません。


 次回も、どうぞお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
顔を隠して行う場所。潜入には持って来いの場面です。何か行うのにも好都合ですけどね♪ さて、「舞踏会から武闘会」(踊りから戦い)に変わるのは何時でしょうか(笑)
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