【※急展開】毒林檎の包囲網、獣人鳥の翼が空を割る
マクシミリアンを包んでいた獣人化のオーラが、バチバチと火花を散らして霧散した。
同時に――いつもの、食いしん坊な犬の姿へと戻ってしまう。
「バウッ……!? (あれ、力が……重い、動けない!)」
頭に乗っていた下着も、ふわりと地面に落ちた。
ゲシュタルトの毒林檎の魔女部隊が重厚な足音を響かせて包囲網を敷く。
「標的を確認。……異形の獣と、干渉者の女か。掃討を開始する」
杖から滴る甘い毒の魔力が、地面を腐食させながら、瞬く間に極大の光を収束させていく。
「速い……! 回避どころか、防御すら間に合いませんわ!」
セリナが虚空をなぞるが、弾き出された注釈は「生存確率0%」。
「伏せて……ッ!」
セリナは、マクシミリアンを咄嗟に庇い、目を閉じた。
一触即発――。
だが、冷徹な殺意を嘲笑うように、戦場の空気が一変する。
突如、上空で巨大な気圧差が生じた。
魔女部隊を囲むように発生したのは、鋼鉄をも捻じ曲げる猛烈な竜巻。
「な、なんだ!? 測定不能のエネルギー反応だと!?」
魔女たちは、ただの一撃で、遥か彼方へ放り投げられた。
混乱に陥る中、上空の雲が真っ二つに割れる。
舞い降りてきたのは、巨大な翼を広げた獣人鳥の軍団だった。
「空の旅は少々気まぐれなもので。お待たせしましたわね、マックス」
飛び出そうとしたミーニャが、猫目を大きく見開いた。
お読みいただきありがとうございます。
獣人鳥の軍団が登場です!
マックスが「太った犬」に戻ってピンチの瞬間に、空から舞い降りてくるカタルシス。
戦場の流れがガラリと変わりました。




