【※再読】絶望のループを書き換えるための、二択のプロット
何度も見ている、悪夢ですわ。
あまりにも辛くて、私のセルフ校閲で消去しても、必ず再生成される「傷跡」。
『アストラスト、ついに我を裏切るのだな!』
原初の王女ユイナの悲痛な叫び。
――が冷酷に答える。
「アストラスト様の知るところではない。死にゆく貴様らには関係のないことだ」
場面が瞬時に切り替わる。
『神話の終焉・銀河葬送』
ユイナが唱えた権能。
全銀河が激しく震え、異世界の座標軸が狂い、無数の創世神をサンドイッチのように挟み込んで圧殺する。
しかし、神の断末魔は勝利の調べではなく、新たな絶望の序曲だった。
「そこまでだ。……カイルがどうなってもいいのか?」
次の瞬間、視界は禍々しい転移の光に包まれる。
空を埋め尽くすのは、光の皮を被った天使の軍勢。
地面を埋め尽くすのは、変わり果てた仲間たちの姿だった。
膝をつくのは、愛するカイル。
誰も、救えない――。
私は光の鎖に繋がれ、絶望の表情で天へと引き上げられていく。
「カイル……っ、逃げて!」
叫ぶ私の足元で、最強を誇ったリチャードが砕け散った。
慈愛に満ちた聖女アーリエルが、光の矢に貫かれ、砂のように消えていく。
そして――。
『カイル、あとは頼んだ……』
ユイナが、迫りくる「黄金の怪物」の顎に呑み込まれ、存在を抹消された。
……認めませんわ。
こんなバッドエンド、私の物語には不要です。
魂が消滅する刹那、視界に「ウィンドウ」が起動する。
【システム起動:校閲ガールに転生しますか? それとも、ここで物語を終わらせますか?】
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
リリアーヌが戦ってきた夢は、何度も繰り返された「魂のループ」でした。
砕け散った仲間、消滅した存在……。
過酷なバッドエンドの因果を前に、リリアーヌが選んだ選択とは。




