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【※注閲】おいでませ、完全日払いの超ホワイト国営ギルドへ



「……ふむ、リリアーヌ。

『国営ギルドシステム』の本格稼働計画書、実に見事です」


「ありがとうございます。

騎士団とギルドによる合同軍事演習も考えておりますわ。

あとは有能な指揮官ですわね」



 アストレイド公爵邸の執務室。


 エレオノーラが美しい指先で、羊皮紙をチェックしていた。


 異世界の豪商エリザベス――『ナニワ商会』から引き出した、桁外れの無利息融資バックアップ


 リリアーヌたちの進撃を阻むものは、何一つなかった。


「まずは、ステラリア側から流出した冒険者たちの奪還……」


 エレオノーラが計画書の項目をトントンと叩く。


「『有望なパーティーを集めるのは当然として、ソロも大歓迎』……ええ、素晴らしいわ。

勇者候補が見つかれば、国営ギルドで囲い込んであげるべきですもの」


 精査により、これまでのギルドは、不当な『中抜きピンハネ』と、貴族への忖度そんたくで腐りきっていた。


 依頼書に書かれた報酬や条件は嘘ばかりで、命を懸ける冒険者は使い捨ての鉄砲玉。


 リリアーヌは『腐った組織』を、根こそぎ校閲デリートするつもりだ。


「ふふ、既存のギルドが見たら、泡を吹いて倒れそうな『破格の条件』が並んでいますわね?」


 エレオノーラが不敵に微笑んで、計画書の「目玉」となるホワイト条項を読み上げていく。



『一、豊富かつ適正なクエストの常時発注』

『二、ギルドへの貢献度に応じた税金免除』

『三、命懸けで王国に尽くした最高峰の冒険者には、平民であっても【爵位】を授与する』

『四、エージェント、もしくは、魔導アプリによるマッチングシステム』



「既存の特権階級をブチ壊す、最高の『あめ』ですわ。

富も、名誉も、実力のある者に正しく行き渡る。

これこそが世界の正しい仕様ですもの。

……そしてリリアーヌ、極めつけはこれね?」



 エレオノーラが最も美しく目を細めた項目。

 それは――。



『五、依頼達成時の報酬は、業界初の【完全日払い制度】とする』



 以前のギルドであれば、報酬の支払いは数日後、ひどい時には数ヶ月後まで不当に保留され、その間に書類が書き換えられるのが常だった。



「当日の依頼は、誤魔化しも無く、金貨で全額決済する……。

ああっ、想像するだけで愉快ですわ!

明日からステラリアの悪徳ギルドは、干からびて全員夜逃げするしかありませんもの!」



 計画書をパタンと閉じ、エレオノーラがリリアーヌを見つめた。



「行きなさい、リリアーヌ。

不実な者たちの頭上に、国営ギルドの【真実】を強制表示させておやりなさい。

……これより、ギルドの歴史を真っ赤に校閲アップデートしますわよ!」


「ええ、お母様。

不当な搾取プロットは、すべて蹂躙じゅうりんいたしますわ!」



 リリアーヌの瞳が、真実の光を帯びて爛々らんらんと輝いた。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます!


 ナニワ商会からの最強の融資を引っ提げて、ついに始まった超ホワイト国営ギルドの本格稼働!


 業界初(?)の【完全日払い】に【魔導アプリ】まで導入されたら、ブラックなギルドはひとたまりもありませんね。


 夜逃げしていく不実な奴らの姿が目に浮かびます(笑)


 そして、リリアーヌの口から出た「有能な指揮官」という言葉……。

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― 新着の感想 ―
修行を終えた主人公が師匠の下から旅立つ。そんなシーンを思い浮かべました(笑) トップ以下相当にダメダメだったのですね。有能な冒険者が逃げ出すのも仕方ないですよ。 新規の条約の内容が、ギルドにとって…
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